3日、戦いの火ぶたが切られた参議院議員選挙。「日本人ファースト」を掲げる参政党が、存在感を発揮するのではないかという見方もあります。基本的な方針や消費税をめぐるスタンス、子育て支援策などについて、藤井貴彦キャスターが聞きました。 ■都議選で躍進…4人中3人が初当選 「キャッチコピーは日本人ファーストです!」。3日、参院選の第一声を上げた参政党の神谷宗幣代表。6月の東京都議選では、4人の候補者のうち3人が初当選しました。 日本テレビと読売新聞が行った世論調査(※)でも、支持率は1%(5月)から5%(6月)へと急上昇しています。そんな参政党が思い描く日本の未来像とは? ■「日本人ファースト」なぜ? 藤井キャスター 「どのような方針を掲げている党なのか、教えていただけますか?」 神谷代表 「キャッチコピーが日本人ファーストということで、日本人が今、経済的にも困窮している方が多くて、国民の暮らしをしっかりと支えてほしいという要望(がある)」 「日本は人口減少なので、外国人や外国の資本にこれから依存していく政府の方針があるんですけれども、それを過度に進めるのはやめてほしいと。日本らしさだったり、日本の風習だったり文化だったりをこれからも残していきたい」 「(外国人を)排除はしないけれども、少しずつ絞って入れていかないと、急激に変えてしまうのは日本社会が混乱するだろうとの声があるので、包括して日本人ファーストという方針でやっていきたいと思います」 ■外国人政策、どう考えている? 藤井キャスター 「ルールをもって受け入れるということになると思いますが、具体的にはルールはどこの辺りに設定しますか?」 神谷代表 「我が党はその移民ありきの国家運営ではなく、外国人の方の力も借りないといけないのは事実なので、それはする。でも、足りない部分を全部それでいきましょうというより、日本人で就労できてない方もいらっしゃいます」 「こういった方々の力を日本社会の中に組みいれていく。安易に外国人を入れたらいいでしょというのは、アメリカとかヨーロッパで起きている、移民ともともといた人との衝突、それが本当の差別や排外主義につながってしまうので、それを防ぎたいんですね」 ■参院選における参政党の存在感 藤井キャスター 「与党野党が過半数争いを一生懸命している中で、参政党がかなり存在感を発揮するのではないかという下馬評もあります」 神谷代表 「キャスチングボートをとるような選挙区もあると思います。新聞には、自民党からこぼれてくる保守層の受け皿になっているみたいな評価もいただいていて、それも間違っていないです」 「一方で、選挙区の数字を見ていると、野党側からもちゃんととっています。選挙後に与党につくのか野党につくのか質問も受けるんですけど、我々はどっちにもつく可能性もありますよと。是々非々の政党なので」 ■消費税の「段階的な廃止」とは 藤井キャスター 「消費税の段階的な廃止を掲げていらっしゃいます。段階的というのはどういうことなのか、他の政党だとどこに近いのか」 神谷代表 「消費税を廃止を訴えているのは、れいわ新選組だけだったと思います。我々も(消費税)ゼロにしたいんですけど、我々の数だけではそこまでもっていけない」 「まわりを見ると、国民民主・共産は5%削減と言っている。国民民主・共産・れいわ・参政で数を集めてくれば、それなりの数になりますので、こことだったらものごとを進められる可能性がありますよね」 「いきなりゼロと言ってしまうと、それは急だよと、財源どうするのという話が絶対に出てくるから、じゃあわかりました、まず段階的に5%までは行きましょうと」 「他党との協調の可能性を残すためにゼロしかないじゃなくて、5%でもうちは乗りますよと示すために、段階的という表現をしました」 ■月10万円給付、財源どうする? 藤井キャスター 「財源の話で1つ気になるのが、15歳までのお子さん1人につき月10万円の給付についてです。財源が大丈夫なのかなと思いますが…」 神谷代表 「財源どうするかというと、これをやろうと思ったら、こども家庭庁は解体しないといけないですね。同庁は7.3兆円くらい予算ついていますし。いっかい解体してこっちにもってこないといけないと思っています」 「財源が12兆から14兆くらい必要になってくると思うので、それ(こども家庭庁解体)でもまだ足りないですから。我々は教育クーポンみたいなものを作れないかなと考えています」 「デジタルポイントを作るわけですね。それをどういうものにするのか。マイナンバーとひも付けるのか、交通系カードみたいなのにするのか、詰めてませんけども…」 「技術的に偽造とかできないカードを作り、それを子どもがいらっしゃる方々のところに配布をして、そこにデジタルポイントを毎月入れていく」 ■参政党の弱みも…どう底上げ? 藤井キャスター 「参政党の弱みというか、力の足りていないところについて。すぐに『じゃあやってみよう』とみんなが思ってくれるところまでは行ってないのではないか、という点だと思います」 「どうやって自分たちの力を底上げしていくのか、方針がもしあれば」 神谷代表 「本当に国の未来を考えて真剣に積み上げているよね、というプロセスをきちんとまずは支援者の方々、他党の皆さんにも見せていくことだと思うんですよね」 「遠くない未来に参政党が言ってることに1回乗ってみようかなというふうな国民が増えると思います」 藤井キャスター 「それは今回の参院選が第一歩になるかもしれない?」 神谷代表 「必ずその第一歩にしないといけない。なかなかこんなに急激に支持率があがることはないので、ここで気を緩めたり油断したりしていたら、もう二度とないチャンスかもしれないので。ここはしっかりと気を引き締めてかかりたいと思います」 ※NNN・読売新聞世論調査 6月27〜29日、全国有権者への電話調査で合計1061人が回答(固定電話437人=回答率60%、携帯電話624人=回答率34%) (2025年7月3日『news zero』より 撮影日7月2日)