全国最多7議席を争う東京、32人が乱立する激戦…都議選の余波を断ち切りたい自民・勢いに乗る野党

[参院選2025]  参院選は3日公示され、17日間の舌戦がスタートした。  自民、公明両党が衆院で少数与党となって臨む事実上の「政権選択選挙」。候補者らは炎暑の下、各地で街頭に立ち、必死の訴えを繰り広げた。  非改選の欠員1を加えた全国最多の7議席を争う東京選挙区は、全ての国政政党が候補を擁立するなど、計32人が乱立する激戦区となった。6月の都議選で惨敗した自民が悪い流れを断ち切るのか、勢いに乗る野党が与党を追い詰めるのかが焦点だ。 自民新人の鈴木大地候補、渋谷で第一声  「スポーツは向かい風でも走らなきゃいけない。前に進もう」。自民新人の鈴木大地候補(58)は午前11時、渋谷駅近くで第一声を行った。五輪競泳金メダリストは逆風をこう例え、自らを鼓舞したが、駆けつけた支持者の表情は硬い。1時間後、港区内でマイクを握った自民現職の武見敬三候補(73)の陣営も同様に焦燥感が漂う。  「政治とカネ」問題を引きずる自民は、都議選で過去最低の獲得議席に沈んだ。今回、両候補の当選を目指すが、共倒れを危ぶむ声もささやかれる。都連会長の井上信治・元万博相は「もう一度チャンスをください」と懇願するように訴えた。 立憲民主は塩村文夏候補と奥村政佳候補の現職2人  都議選で伸長した立憲民主党は現職2人を擁立し、東京から政権交代の道筋をつけたい考えだ。塩村文夏候補(46)は新宿駅東南口で「おかしな政治を変えるため、政権交代につなげる」、奥村政佳候補(47)は吉祥寺駅北口で「政治とカネに終止符を打つ。クリーンな政治を取り戻す」と政権を批判した。 共産党の現職吉良佳子候補は池袋で第一声  共産党の現職吉良佳子候補(42)は池袋駅西口で第一声。都議選で議席を減らしたが、「多くの期待の声を寄せてもらった」と前向きで、「参院でも力関係を変えていく」と野党間の連携にも言及した。 初議席獲得に挑む国民民主と参政党  国民民主党と参政党は今回選で、都議選に続く東京での初議席獲得に挑む。政権批判は控えめで、自民支持層の取り込みを図る戦略が透けて見える。  国民民主は牛田茉友候補(40)、奥村祥大候補(31)の新人2人が玉木代表と新橋駅など都内10か所以上で街頭に立った。牛田候補は「批判ばかりしていても暮らしは一向に良くならない」と他の野党との違いを強調。参政新人のさや候補(42)は銀座の交差点で、「外国人を呼び込む政策よりも、日本人が未来に希望を持てる社会を作る」と保守層を意識した演説を繰り返した。 「再生の道」新人吉田綾候補は千代田区で第一声  地域政党「再生の道」の新人吉田綾候補(40)は石丸伸二代表と千代田区内で第一声に臨み、「教育をてこ入れしたい」と述べた。

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