９月の世界選手権東京大会の主要選考会を兼ねる陸上の日本選手権（読売新聞社後援）が４日に国立競技場で開幕し、男子１００メートル予選で、日本歴代２位の記録（９秒９６）を持つサニブラウン・ハキーム（東レ）が７組４着の１０秒４５（向かい風１・５メートル）で予選敗退した。 予選では各組の３着までと、４着以下でタイム上位の３人が準決勝に進んだが、サニブラウンはタイムでも及ばなかった。 サニブラウンは前日３日の記者会見で、「股関節上部の骨挫傷」で全治約３週間と診断されていることを明かし、故障を抱えての出場だった。出場選手で唯一、世界選手権の参加標準記録（１０秒００）を突破しており、日本選手権３位以内で代表内定だったが、決勝に進めなかったことで、今大会での代表内定はなくなった。 世界選手権の日本代表出場は原則として各種目最大３人。サニブラウンは世界選手権出場のための世界ランキングでは４日現在で日本人最高の１７位で出場圏内に入っており、今回の日本選手権を含む参加標準記録有効期間（８月２４日まで）内での他の選手の成績や今後の世界ランキング次第で代表に選出される可能性を残している。 また、代表争いの中心の１人と見られていた６組の柳田大輝（東洋大）もフライングで失格となり、波乱の予選となった。（デジタル編集部）
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