NHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』で注目されて以来、映画やドラマ、CMに引っ張りだこの実力派女優・奈緒（30歳）。なぜこれほど人気なのか。無名時代の秘話と知られざる素顔に迫る——。 知られざる下積み時代 「初めてうちに来たのは、もう10年以上前。彼女はまだ20歳そこそこだった。引っ越し直後で、お母さんと一緒にフラッと入ってきたんですが、その瞬間、すごいオーラを感じた。タレントさんと聞いて、『この子は絶対に売れるな』と確信しましたが、ここまで売れるとはねぇ」 そう言って目を細めるのは、女優・奈緒（30歳）が駆け出しの頃から通う川崎市・元住吉にある焼き鳥店「き酉」（「き」は実際には「七」3つ）の店主、田中晋一さんだ。 福岡県出身の奈緒は、15歳の時にモデル事務所にスカウトされたことをきっかけに芸能界入りした。地元でモデルやリポーターとして活動していたが、俳優志望者に向けたワークショップで芝居の楽しさに目覚め、20歳の時、女優を志して単身上京。初めて一人暮らしをしたのが元住吉だった。 「生後7ヵ月の頃に父が他界し、母親に女手一つで育てられた。母の猛反対を押し切って上京したが、すぐに売れたわけではない。下積み時代は当時所属していた事務所の社員になり、マネジャー業も兼務しながら女優への道を模索していた。自分がオーディションに参加した翌日、年下の子を同じオーディション現場に連れて行くこともあったそうです」（芸能担当記者） 当時を知る田中さんもこう振り返る。 「当時はお金もあまりなかったようで、自分の中で頑張ったと思える特別な日にご褒美として来てくれた。最初の頃は焼き鳥数本、お酒もビールを1〜2杯飲む程度だった。それが少しずつ、値段を気にせずに飲めるようになっていった。駆け上がっていく姿を見られたのは、僕にとってもうれしいことでしたね」 恋愛報道はないが… 大きな転機は23歳の時に出演した2018年放送のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』だ。3度目の朝ドラオーディション挑戦で、永野芽郁演じるヒロインの親友という役をつかみ、翌年に出演した『あなたの番です』（日本テレビ系）での怪演も話題になり、以降、数々の作品に出演。演技力が高く評価されているが、マネジャー時代の経験が生きているのか、「売れっ子なのに気配りができる女優」として現場のスタッフからの信頼も厚い。 「年下からも慕われており、朝ドラ出演以来、永野芽郁とは親友とのこと。交友関係が広く、俳優の集まりにもよく顔を出している。同業者からかなりモテているようですが、いまだ浮いた話は出ていない」（芸能担当記者） 田中さんも「昔から人柄は抜群だった」と絶賛する。 「律儀な性格で、まだ全然売れていなかったのに、地方での仕事帰りに、お土産を買ってきてくれたこともあった。自分だってお金がなくて大変だったはずなのに…。そういう気遣いができる子だから、私も常連客も応援するようになった」 素顔は「おじさん」… 店内のトイレ近くの壁には奈緒が出演した映画やドラマ、CMのポスターが貼られている。『人生最高レストラン』（TBS系）に出演した際は「下積み時代のご褒美！焼き鳥」として同店を紹介した。 「今でも突然『奈緒です』って電話をくれて、ふらっと立ち寄ってくれる。カウンターの隅っこの席でマネジャーさんや事務所の方と飲んでいるんですが、他のお客さんは誰一人として気づかない。テレビで『日高屋に週4通う』と話しているのを見たことがありますが、本当に気取ったところがなく、自然体です」（田中さん） 堺雅人、山本耕史と共に出演しているパーフェクトサントリービールのCMで見せる豪快な飲みっぷりは本物で、大ファンだという『吉田類の酒場放浪記』（BS−TBS）にゲスト出演したこともあるほどの酒好きだ。 「日本酒も好きなようですが、うちではまず生ビール、それからウーロンハイですね。強いと思います」（同前） ブレイク前から彼女を知る店主の言葉からは、ドラマやCMに引っ張りだこな理由が伝わってくる。 【こちらも読む】永野芽郁に「芸能界のドン」が大激怒の噂…若手韓国人俳優をめぐる「大人の事情」とは ※「現代ビジネス」「週刊現代」では、みなさまからの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム：https://tips.weeklygendai.com/ 【こちらも読む】永野芽郁に「芸能界のドン」が大激怒の噂…若手韓国人俳優をめぐる「大人の事情」とは