なぜ国民惑わす? 「ガソリン価格」はいつ下がる? 「今年度で…」自民党幹事長が示唆… ガソリン減税でも必ず安くなると言えない理由とは

ガソリン減税「やるやる詐欺」なの? ようやく時期を示唆か… でも遅くない?  ガソリン価格は、いつになったら下がるのか。  なんでもかんでも物価高の中、多くの人が気になっています。 【画像】「えっ…?こんな搾取されてるの?」 これが国民を苦しめる「ガソリン税の仕組み」です。画像で見る(30枚以上)  そうした中、自民党の森山裕・幹事長が7月4日、青森県内での会合でガソリンの暫定税率について「今年度で終えるためには、12月に税制調査会でしっかり決めることが大事」と発言したと報じられました。 ガソリン減税「やるやる詐欺」なの? ようやく時期を示唆か… でも遅くない?  これに対して、国民民主党の玉木雄一郎・代表がX(旧ツイッター)で反応。  「ガソリン暫定税率の廃止は、昨年12月に自公国の幹事長間で決定済みの話。むしろ、来年4月まで絶対に廃止しない宣言だ。今年12月に、代わりに増税を決めるつもりだろう」と指摘しました。  その上で、参議院選挙で自公を過半数割れに追い込めれば「秋の臨時国会で廃止を決め、1月から廃止できる」との考えを示しています。  ここでいうガソリンの暫定税率とは、1974年に道路整備の財源、およびオイルショックによる原油価格高騰を補う一時的な措置が、その後も道路整備の維持などを目的として継続されたもの。  ガソリンの税金には、揮発油税などに暫定税率が加算されていますが、ガソリン1リットルあたり暫定税率は25.1円です。  経済産業省・資源エネルギー庁が毎週行っている、「石油製品価格調査の結果」では、直近の7月2日公表データ(6月30日現在)のレギュラーガソリン価格は1リットル174.2円。  仮に現時点で暫定税率がないとすれば、単純計算で149.1円になります。  こうした数字を見れば、確かにユーザーにとって大きなインパクトがある景気対策だと言えるでしょう。  ガソリンの暫定税率については、玉木氏が指摘したように与党と国民民主党が昨年12月に廃止について合意したものの、廃止の時期については明確になっていません。  一方で、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、共産党、参政党、日本保守党、社民党の野党7党は6月、「7月1日からガソリンの暫定税率を廃止するための法案」を国会に提出。衆議院を通過したものの、参議院では国会会期中の採決には至りませんでした。  そして、第27回参議院選挙が7月3日に公示され、前述の森山幹事長の発言になったという経緯です。  森山幹事長は「12月の税制調査会」について触れていますが、ここが大きなポイントです。  ガソリンの暫定税率のみならず、自動車に係る税金について大きな影響を与えるのですから。 今後どうなるガソリン減税 それ以外にもクルマには税金かかりすぎ! そっちもメスが入る?  背景には、政府が昨年12月に示した税金に対する国の基本方針である「令和7年度 税制改正大綱」があります。  この中で、自動車に係る税金を抜本的に変える準備を行うことが盛り込まれています。  財務省や総務省は、自動車メーカーでつくる業界団体・日本自動車工業会(以下、自工会)と自動車の税金のあり方について議論を重ねてきました。  そのたたき台となっているのが自工会が昨年10月に示した「令和7年度税制改正・予算要望の概要 及び 自動車税制抜本見直しの改革案」です。  この中で、所得時の負担軽減のため「性能環境割は廃止するべき」と指摘しています。  また、保有時については、自動車税(軽自動車税)と自動車重量税を一本化する案を検討しています。  こうした車体課税に関する抜本的な変革に伴い、国や地方自治体の税収が減少する可能性があり、税制改正大綱を議論する12月の税制調査会に向けて、各方面の関係者の議論が活発化しているところです。  今回の森山幹事長の発言から推測できるのは、与党としてはガソリン税など自動車を保有する際にかかる税金についても、車体課税の議論も含めて、12月の税制調査会でとりまめ、来年4月からの実施を念頭に入れているものを考えられます。  仮にそうだとすれば、ユーザーにとっては、環境性能割とガソリン暫定税率の廃止によって税金の負担は減るでしょう。 今後どうなるガソリン減税 それ以外にもクルマには税金かかりすぎ! そっちもメスが入る?  また、自動車税(軽自動車税)と自動車重量税が融合した、新しい税については、所有するクルマの電動化の種類などによって、現在と比べて税金が上がるのか、それとも下がるのかは、現時点では不明だと言わざるを得ません。  ガソリン価格については、ガソリンの暫定税率が廃止になっても、必ず安くなるとは言い切れません。  なぜならば、日本は原油の海外からの輸入に頼っているため、原油価格が高騰すればそれに比例してガソリン価格も上昇し、それに対して国はガソリン元売りに対して補助事業を行うことで、170円台ていどの価格を維持しているからです。  ガソリン暫定税率の廃止は、いわば恒久的なガソリン価格の抑制になりますが、それを大きく上回るような原油価格高騰となれば、国からガソリン元売りに対する補助事業に頼らざるを得なくなり、結局ガソリン価格は170円台ていどで高止まることも想定されます。  ガソリンの暫定税率が、いつ廃止されるのか。  また、車体課税や、そのほか生活に直結する様々な税金は来年度、どうなるのか。  今後の行方を注視していきたいと思います。

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