7日、自身の学歴詐称疑惑をめぐり、二度目の会見に臨んだ静岡県伊東市の田久保真紀市長。明らかにしたのは、辞職と出直し市長選への出馬でした。 【写真で見る】田久保氏に投票した伊東市民は? “学歴詐称”会見で何語る? 静岡・伊東市 田久保真紀市長 「改めて深くお詫びを申し上げたい。本当に申し訳ございませんでした」 学歴詐称疑惑が浮上した静岡県・伊東市の田久保真紀市長。再び行った会見でまず触れたのは、これまで周囲に見せていた“卒業証書”についてです。 田久保真紀市長 「卒業証書につきましては、卒業アルバム、そして在籍期間証明書、そして私の上申書とともに、静岡地方検察庁へ提出することにしました。よって卒業証書の調査等についての結果は、検察の捜査にすべてお任せしたいと考えている」 その上で、進退については… 田久保真紀市長 「地検への上申が済みましたら、極めて短期の内に辞任をする。自分の進退を決めさせていただいた後に、改めて市民の判断を仰ぐために私は再度、市長選挙に立候補したいと考えている」 5月に初当選したばかりの田久保市長。表明したのは辞職と出直し市長選への出馬でした。ことの発端は、この告発文書です。 告発文書 「東洋大学卒ってなんだ!彼女は中退どころか、私は除籍であったと記憶している」 「東洋大学法学部卒業」と公表してきましたが、先週の会見では東洋大学を「卒業」しておらず、実は「除籍」になっていたことを明かしました。 Q.きょう髪がきれいになっているが、きのう美容室に行った? 田久保真紀市長 「これは今朝、自分で切りました。時間もございませんでしたので、若干、形が悪いかもしれませんが、自分で切りました」 髪型も整え、臨んだ議会の最終日。疑惑を調べる百条委員会設置の議案と辞職勧告決議案がともに全会一致で可決されました 窮地に追い込まれる中、市長が選んだ道は「辞職」でした。 田久保氏によると、東洋大学を除籍になった日は1992年の3月31日。気になるのは“除籍になった理由”ですが、弁護士は… 田久保市長の代理人弁護士 「(大学)4年生の卒業する年の3月31日に除籍になっている。何かあったのは間違いないと思うんですけど、どんなシチュエーションでそうなったかということによるんじゃないかと思ってまして、卒業証書が一方ではあるわけなんですよね。今の時点で、これどういうことなのかって聞かれても、本当わからないというのが正直なところ」 除籍理由は分からないと言いますが、卒業していないのに存在する“卒業証書”とは一体、何なのか。 チラ見せ“卒業証書”検察へ 伊東市議会 青木敬博副議長 「これが卒業証書だとすると、パッと開いて、自分たちが身を前のめりにした瞬間、閉じて引かれちゃう。またパッと見せて引っ込めちゃう」 Q.今思うと何だった? 伊東市議会 青木敬博副議長 「偽物ですよね」 疑惑の浮上後、市議会の議長と副議長に“卒業証書”を“チラ見せ”していた問題。7日の会見でも、この点が追及されました。 Q.卒業してなかったのに卒業証書を提出するっていうのは理解しづらい。どういった文書だった? 田久保真紀市長 「文書というのはつまり、卒業証書だったかということですね。卒業証書でありました。それをどのように手にしたのか、郵送で送られてきたのか、それとも学校に取りに行ったのか、誰か友達と一緒に行ったのかというのはもう記憶が曖昧なので。自分がどう思うかではなくて、第三者のきちんとした捜査機関に調べていただいて、その結果を受け止めたいと思っている」 伊東市民からは… 高校3年生(18) 「卒業証書をチラ見せというのをニュースで見た時、本人も自信ないんじゃないかなと思って、ありえないかなって」 田久保氏に投票した伊東市民 「(田久保市長に)投票したんですよ。市長かわって期待してたので、残念だなに尽きますね」 市長の責任を追及する動きは広がっています。公職選挙法で禁止されている「虚偽事項の公表」にあたるとして、伊東市民が田久保氏を刑事告発したのです。今後、正式に受理されれば、田久保氏への捜査が進められることになります。 田久保真紀市長 「最後にもう一度、謝罪したいと思います。本当に申し訳ございませんでした」 会見は、約1時間で終了しました。 記者 「市長、1時間という短い時間の中で、説明責任を果たせたと思っていますか?」 出直し市長選への出馬に向けては、まだ説明するべきことが多く残っています。