天皇皇后両陛下は、8日夜、宿泊先のホテルで開かれた大統領夫妻主催の晩さん会に出席されました。 この晩さん会で天皇陛下はステージでビオラを演奏してモンゴル国立馬頭琴交響楽団と共演し、音楽による国際親善を深められました。天皇陛下がビオラで演奏された2曲の動画を全編公開します。 天皇陛下が、モンゴル国立馬頭琴交響楽団およびモンゴル国立フィルハーモニー交響楽団のビオラ奏者と共に演奏されたのはモンゴルの曲と、日本の曲の2曲です。 1曲目はモンゴルの作曲家・アルタンホヤグによる「モンゴル・アヤルゴー」です。この曲は2000年代初頭に作曲された馬頭琴のための作品で、モンゴル人の広く温和な心情や心の奥底を表現しているということです。 2曲目は日本の曲「浜辺の歌」です。林古渓（はやし・こけい）作詞成田為三（ためぞう）作曲で「日本の歌百選」に選ばれている名曲です。 天皇陛下はこれまでも外国訪問先でビオラを演奏したことがありますが、即位後、外国訪問先で公の場で演奏されるのは初めてのことでした。 陛下は愛用のビオラを日本からモンゴルに運び込み、8日はモンゴルの日本人抑留者の慰霊碑での慰霊を終えたあと、ホテルに戻って馬頭琴奏者らとリハーサルを行われたということです。 宮内庁によりますと天皇陛下は、「共演できて大変良かったです」と感想を話されていたということです。 モンゴル国立馬頭琴交響楽団はモンゴルの伝統楽器「馬頭琴」によるオーケストラで、2022年に日本公演を行った際には、来日中のモンゴル大統領夫妻と共に、両陛下が鑑賞されました。 また2007年、陛下が皇太子として訪問した際に、陛下はやはりビオラでこの楽団と共演されています。 またおよそ3時間におよぶ晩さん会では、モンゴルを代表するアーティストやアスリートらが登場し、日本の歌を含むさまざまなパフォーマンスが行われました。両陛下は「パフォーマンスを通じてモンゴルの、あるいはモンゴルの人たちの豊かな芸術性が感じられて、また、モンゴルの人たちが自分たちの芸術に誇りを持り、しかも非常に才能が豊かであるということに感銘を受けました」という感想を持たれていたということです。