【ロサンゼルス＝後藤香代】米南部テキサス州で発生した大規模洪水で、グレッグ・アボット州知事は８日、最も甚大な被害を受けた州中部カー郡だけで、少なくとも１６１人が行方不明になっていると発表した。 米ＣＮＮによると、州全体の死者は計１１０人、行方不明者は計１７３人に上る。 カー郡の地元当局は州知事の発表に先立つ８日午前の段階で、同郡ではキリスト教系のサマーキャンプに参加していた子供ら計６人が行方不明で、ほかにも被害を把握できていない人がいる可能性があるとしていた。州政府は、キャンピングカーでキャンプ中に洪水に巻き込まれた旅行者などの家族や知人の情報から、行方不明者数を積み上げた。 アボット氏は８日の記者会見で「（行方不明者の）リストにさらに名前が追加される可能性が高い」との見通しを示した。米紙ニューヨーク・タイムズ（電子版）は「死者数は（現在の）２倍以上になる可能性がある」と伝えた。同郡には洪水の危険を知らせる警報システムがなかったことが問題視されており、アボット氏は対応を急ぐ考えも示した。
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