野外生息のコウノトリ500羽達成、兵庫・豊岡市で放鳥20年「苦労のたまもの」

 兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園(豊岡市)は、野外に生息するコウノトリが500羽を超えたと発表した。  2005年の放鳥開始から20年の節目を迎え、今季は関東甲信越から九州までの13府県で、ひなの孵化(ふか)が確認されている。  国内の野生コウノトリは乱獲や生息環境の悪化などで1971年に絶滅。しかし、県や豊岡市がロシアから譲り受けたコウノトリの飼育繁殖に取り組み、2005年9月、同市で初めて放鳥が行われた。以後、各地で繁殖するようになり、今年は県内で新たに新温泉町と上郡町で初めてひなが誕生したほか、県外でも水戸市や石川県能登町などで繁殖が確認されている。  同公園によると、今季は全国60か所以上で営巣しており、最終的には130羽以上のひなが巣立つと見込まれる。6月末までに76羽の巣立ちが確認され、野外のコウノトリが500羽を超えたことが確実となった。  野外の個体数は、放鳥開始から100羽到達(2017年)まで12年を要したが、その後は加速度的に増加。昨年400羽を超え、約1年で500羽の大台に達した。  8日には同公園の入り口に500羽達成を祝う横断幕が掲げられた。同公園の上甫木(かみほぎ)昭春園長は「これまで関係されてきた方の苦労のたまもの。ただ、遺伝的多様性の担保や餌場の確保など色々課題も多い。500羽達成は通過点。但馬地域の取り組みをロールモデルにして、全国へ展開できるようにしたい」と話している。

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