危険な暑さが続いていますが、熱中症などと合わせて注意が必要なのが紫外線による「目の日焼け」です。子どもの目を守るために制服にサングラスを導入しようという学校も出てくる一方、理解が進んでいない現状も。 東北から九州の広い範囲で猛暑日となった9日。「熱中症警戒アラート」は、今年最多となる32の都府県に発表されました。 兵庫県豊岡市では最高気温が37.6℃に。 「きょう50℃くらいに感じますね、体感温度が。皿そば食べて、かき氷を食べようかと」 9日、全国で最も気温が上がったのは福岡県朝倉市で、38.4℃を観測しました。 隣接する久留米市でも猛暑日となり、かき氷店は盛況のようです。 「この暑さを吹っ飛ばそうと思って、氷を食べようと思って来ました」 東京都心でも猛暑日一歩手前まで気温が上昇。9日、都内では91人が熱中症で搬送されました。 水分補給や日傘などが欠かせない日が続きますが… 渡部峻アナウンサー 「午後4時です。まだまだ強い日差しが照りつけます。あちらにサングラスをつけている子どもがいます」 この時期、熱中症などと合わせて注意が必要なのが「目の日焼け」です。 中学生 「(Q.きょうは何しに公園に?)鬼ごっこです。(Q.サングラスは暑さ対策で?)はい。あと紫外線。日光まぶしいし、サングラスつけてると楽かなと思って買いました」 高校生 「今ゴルフ場でバイトしてるんですよ、日中。それがもう大変で、日差しが目にあたって。目も火傷するって聞いたりして、それでサングラス買おうかなって」 強い日差しが目に与える影響について、日本角膜学会の理事長を務める外園教授は… 京都府立医科大学 外園千恵 教授 「紫外線を浴び続けると、早く肌が老化して、しわがいったりする。同じように紫外線を無防備に浴び、それが10年、20年蓄積すると、目の病気に関わってくる可能性はある」 紫外線が目の細胞にダメージを与え、視力などに影響が出ることもあるといいます。 京都府立医科大学 外園千恵 教授 「例えば、白内障が早く進むとか。翼状片という病気があって、黒目の内側から白目の膜がぐっと入ってしまうために、見た目が気になったり、視力が落ちたりする」 こうした影響を考慮し、近年、警察官や屋外で接客に当たる職業を中心にサングラス着用の動きが広がっています。 ただ、理解が進んでいるとは言えない側面も… 中学生 「(Q.学校ではつけていい?)ダメです」 高校生 「サングラスはつけちゃだめですね、校則的に無理で。友人で1人つけてたんですけど、『度は入ってるのか』とか『おしゃれの一部なんじゃないか』って言われて外されてた」 また、小さい子どもを持つ親からはこんな声も… 「きょうも持ち歩いてるんですけど、今はつけたくないって。もうちょっと大きくなったら、つけてくれますかね」 外園教授は、サングラスが有効な対策としたうえで… 京都府立医科大学 外園千恵 教授 「子どもの場合は活発なので、なかなか難しいと思いますから、しっかりと目を陰にするような帽子を被る。ちょっとした工夫、(目を)気にするということは良いことだと思う」 学校生活に自然な形でサングラスを取り入れようという動きも出てきています。 生徒たちの前に並べられているのは、眼鏡ブランド「Zoff」の様々な色のレンズです。 「めっちゃ緑に見える」 この日、生徒たちは、お気に入りのサングラスをセレクト。 今月下旬から、試験的な着用をスタートし、“制服にサングラスを導入すること”を目指しています。 連日、梅雨を忘れるような暑さが続いている東日本。ただ、10日からは、復活した梅雨前線の影響を受けることになりそうです。 気象予報士 與猶茉穂 「明日は梅雨前線が東北から関東の辺りにのびて、前線や湿った空気の影響で関東も午後から広い範囲で雨となりそう」 また、梅雨の明けた西日本でも湿った空気が流れ込み、九州などでは雨脚の強まるところがありそうです。 ※動画内で紹介したアンケートは10日午前8時で終了します。