韓国の朴●熙（パク・チョルヒ）駐日大使が１４日、離任して帰国する。 朴大使は、尹錫悦（ユンソンニョル）前政権下の昨年８月９日に赴任し、東京で今年６月１９日に行われた日韓国交正常化６０周年記念行事を成功させ、日韓の人的交流拡大にも尽力した。韓国で６月４日、李在明（イジェミョン）政権へ交代したことを受けての離任となる。後任の人選や赴任時期は不明で、大使不在の状況が当面続くことになりそうだ。（●は吉が二つ左右に並んだ字） 朴大使は１０日、東京都の韓国大使館で離任の記者会見を行い、「韓国文化を愛してくれる日本人が２０歳代に限らず多かったことがうれしかった。韓国語で挨拶してくれる人も多かった」と約１１か月の在任期間を振り返った。 福島県、宮城県、石川県、熊本県など地震の被災地を中心に地方にも足を運び、少子高齢化、都市一極集中、地方の過疎化といった日韓共通の課題解決を模索した。消滅の危機から持続可能な状況へと回復した日本の地方自治体の姿も目にした。「日韓の地方自治体はお互いに知恵を出し合うことがこれから必要だと実感した」という。 在任中は、歴史問題などで後戻りすることがない日韓関係の構築を目指した。「首脳同士の信頼関係と対話は国民に大きな安心感を与える」として両国首脳のシャトル外交（相互訪問）を継続することや、経済・産業界の交流の活発化が日韓関係の長期的な安定に役立つと力説した。（編集委員 豊浦潤一）
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