将棋プロ養成機関・奨励会に所属する山下数毅(かずき)三段（１７）が１２日に行われた三段リーグ戦で通算成績を５勝５敗としてプロ入りの権利を確定させた。 山下三段は２０２３年に三段リーグで１３勝５敗の好成績を収めて「次点」を得た将棋界の有望株で、今年はプロの公式戦である竜王戦５組で棋士らを次々と破り、ランキング戦４組昇級という快挙を達成した。この躍進を受けて日本将棋連盟は新規定を整備し、山下三段は２個目の「次点」の権利を得た。 次点を二つ得ると、プロ（四段）となるのだが、山下三段は１８戦で争う今期の三段リーグ戦で降段点（４勝以下）を取らないことが条件となっていた。１２日の対局で５勝目を挙げた山下三段は、条件を満たしてプロ入りの権利を手中に収めた。 ９月まで行われる三段リーグが終了すると、竜王戦での次点が付与される。第一人者の藤井聡太竜王は「詰将棋で鍛え抜かれた山下三段の終盤力は、すでにプロ上位のレベルで、指す戦法なども含めて注目しています」と高く評価している。（吉田祐也）
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