「トリプルボギー不倫」で涙ながらの謝罪から復活へ…川崎春花22歳が語った「取り戻したいこと」

「トリプルボギー不倫」からの再出発 国内女子ゴルフツアー通算5勝の川崎春花が、少しずつ、でも確かに感覚を取り戻しつつある。 先週の「資生堂・JALレディス」では、通算3アンダーで11位タイ。4日間をすべてアンダーパーで回り、今季自己最高の成績で大会を終えた。連日の30度超えの猛暑のなか、それだけでも大きな収穫だった。ショットのキレやマネジメントもほんの少しずつではあるが、あの頃の自分に近づいてきている——そんな印象を受けた。 今シーズン、川崎は開幕戦から姿を消していた。きっかけは3月、「週刊文春」が報じた“トリプルボギー不倫”と呼ばれた出来事。既婚者の男性キャディー(栗永遼)との関係を含むスキャンダルに3人の女子プロの名前が並び、そのひとりに川崎の名もあった。 報道後、阿部未悠、小林夢果の2人はすぐにツアーに戻ったが、川崎だけは試合に出てこなかった。5試合の欠場。そして4月の「KKT杯バンテリンレディス」でようやく復帰を果たした。マネジメント事務所を通じて謝罪コメントを出し、試合会場では報道陣を前に言葉を詰まらせながら頭を下げた。目には涙もあった。 その後、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は関係した男性キャディーに対し9年間のツアー出入り禁止、選手3人には厳重注意の処分を下した。 当然、心身ともにコンディションは整わなかった。十分な練習はできず、試合勘もままならない。ツアー会場に立ってもファンや周囲の視線が気にならないはずがない。精神的にゴルフに集中できるような状態ではなかったはずだ。それでも彼女は戻ってきた。プロゴルファーとしてゴルフで結果を出すしかないと、自分に言い聞かせるように——。 「今は毎日がゴルフなんです」 先週の大会期間中、川崎に少し話を聞くことができた。 「今はまだ調子が良かったり悪かったり。全体的に悪くなる部分の傾向は一緒なので、そこを早く修正できれば、という感じです」 今はとにかく感覚を取り戻す作業に集中しているという。 「ショットにブレがあります。少し左にいきやすいんです。スイングしたときに上半身と下半身が一緒に動いてしまって、ミスショットになる。だから今は、上半身と下半身にしっかり捻転差をつける意識を持ってやっています」 今季のデータを見ると、フェアウェイキープ率は61.90%で75位、パーオン率は63.13%で67位。ドライバーもアイアンもまだまだ精度は戻りきっていない。 それでも「資生堂・JALレディス」だけを見れば、フェアウェイキープ率は全体2位、パーオン率も全体9位。数字の上でも復調の兆しが見え始めている。 「今は毎日がゴルフなんです。オフって言えるオフは、本当にないんですよ」 川崎はそう言って、少し笑った。 「4日間の試合が終わったら、月曜には次の試合会場に移動して、もうラウンドしています。最近はとくに暑いので、午前中にラウンドしたら午後は体を休めるようにしています。そうしているうちに、ちょっとずつ感覚が戻ってきている気がします」 「今は結果にこだわらない」 焦らず、一歩ずつ。ただ、コースでの姿は明らかに変わってきている。安定して上位に入ることができれば、その先にあるのは優勝。 そう聞いてみると、川崎は小さく首を横に振った。 「いまは結果にこだわっていないんです。とにかく感覚を取り戻したいっていう気持ちが強くて。1日の内容をよくしていけば、それが結果にもつながるはず。そう思って今は日々の練習に取り組んでいます」 2022年のルーキーイヤーには、メジャー大会を含む2勝。翌年は3勝。川崎春花のポテンシャルはすでに十分に証明されている。それでも本人はいたって冷静だ。 「実力的には、まだまだ足りないところが多いと思っています。だからこそ、しっかり足元を見て、一歩ずつ頑張っていきたい。優勝は簡単にできるもんじゃないので。そこにたどりつくために、コツコツやっていきます」 真剣な表情の中にも少しずつ笑顔が戻ってきた。だが、その笑顔はまだほんの少しぎこちない。それでももう一度、自分を信じ、一歩ずつ前へ歩き始めている。 熱望していたのにWBCを落選して年俸も4億円ダウン……楽天の開幕投手・田中将大「実績の”貯金”は底をついたのか」

もっと
Recommendations

【速報】熱中症で17人救急搬送 東京消防庁管内(午後3時)

13日、これまでに東京消防庁管内では熱中症で17人が救急搬送されまし…

【ニャンちゅう】声優・津久井教生さん 「7億円当たったらどうしようかと 思いを馳せるのが楽しいのです♡」 【ALS闘病】

NHKの「ニャンちゅうワールド放送局」の「ニャンちゅう」役などを…

「魂だけでも連れて帰れる気が」…知床観光船事故、沈没地点で乗客家族らが初の洋上慰霊

北海道・知床半島沖で2022年4月に起きた観光船「KAZUI…

【 竹原慎二 】 「次乗る車を探す」 「フェラーリ 458」、「ポルシェ 911」、「日産 スカイライン GT-R」、「ランドローバー レンジローバー」、「メルセデス・ベンツ G-Class」など 高級車との2ショットを投稿

プロボクシング「元WBA世界ミドル級王者」の竹原慎二さんが自身のイン…

そうめん研究家ソーメン二郎氏直伝!あきない「無限そうめん」レシピ 梅干もポイントに?【Nスタ解説】

7月7日は「そうめんの日」。夏といえば「そうめん」ですが、「いつも…

日本の輸出産業からは“悲鳴”が…“トランプ関税”で深刻な影響 日本に25%課すと通知【サンデーモーニング】

7月7日、トランプ大統領は日本に対し、関税を25%に引き上げるという…

続く“令和のコメ騒動”…参議院選挙は農業政策も争点に 与野党は増産の方針、農家からは不安の声【サンデーモーニング】

食卓を揺るがせる“令和のコメ騒動”は今も続いています。そうした中…

ラサール石井氏が「こち亀」舞台の亀有で演説「ワンピースに向かって皆さんと進んで行こう」

社民党から参院選比例代表で出馬しているラサール石井氏が13日、…

茨城・河内町で腹に“刺されたような傷”がある男性の遺体発見 居住者の73歳男性と連絡取れず 事件に巻き込まれた可能性あるとみて捜査 茨城県警

きのう、茨城県河内町の住宅から腹に刺されたような傷がある男性の遺…

セブン-イレブンの「中国(台湾)」表記に批判 セブン&アイHDが謝罪

セブン&アイ・ホールディングスは世界各国にあるセブン-イレブン…

loading...