【サンフランシスコ＝帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平は１２日（日本時間１３日）、敵地でのジャイアンツ戦に先発投手兼１番指名打者で出場し、右肘手術からの復帰５戦目で最長の３回を投げて１安打無失点、４奪三振、１四球と好投した。 打者としては４打数無安打。ドジャースは二回にエドマンの二塁ゴロの間に先制し、六回に金慧成（キムヘソン）の適時打で加点。２—１で逃げ切り、連敗を７で止めた。 まだリハビリの過程にあり、予定通りに３回で降板したものの、大谷の好投が流れを引き寄せた。「チームがなかなか勝てていない中で、先制点をあげなかったのは良かった」。 初回、最速９９・９マイル（約１６０・８キロ）の直球で押した。「今日はストレートでいけそうな雰囲気があったので、どんどん投げた」。３者連続で空振り三振を奪い、最高のスタートを切ると、味方が先制した直後の二回は横に大きく曲がるスイーパーを織り交ぜて打ち取った。手術後初めて投げた三回も球威、制球ともに抜群で、９番ベイリーは縦に変化するスライダーを外角に決めて見逃し三振。二死となり、復帰後最多となった最後の３６球目、２番ラモスを９９・１マイル（約１５９・５キロ）の内角直球で詰まらせ、中飛に仕留めた。 前日に海に飛び込む場外弾「スプラッシュ・ヒット」を日本人として初めて放ち、ナ・リーグトップの３２本塁打をマークした強打者でありながら、１６０キロ超の直球で打者を圧倒した。球速について、「勝手に出ている感じはあるので、それが１番いいことじゃないかな」と言い切った。
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