トヨタのタクシー専用車「JPN TAXI」一部改良し、発売したことを発表

ドライバーと乗客双方の視点で利便性と安全性を大幅向上  トヨタは2025年6月2日、タクシー専用車「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」を一部改良し、発売したことを発表しました。 トヨタ「JPN TAXI」  JPN TAXI(ジャパンタクシー)は2017年10月に発売しました。 【画像】超カッコイイ! これがトヨタ「“新”5人乗りスライドドアモデル」です! 画像で見る(30枚以上)  従来の4ドアセダンのタクシー車両とは異なり、5ドアのワゴンタイプのボディや低床フラットフロア、大開口の左リア電動スライドドアを採用。普段利用することが少ない右ドアは、他車からの視認性も鑑みて、ヒンジドアを採用しています。  子どもや高齢者、外国人、車いす利用者など、誰にでも優しく快適なタクシーとしてデビューしました。  デザインは流行に左右されず、従来の「クラウン」シリーズ風で、一目でタクシーとわかる落ち着いたものを採用しています。  ボディサイズは全長4400mm×全幅1695mm×全高1750mm、ホイールベース2750mmです。小型タクシー枠におさまる、5ナンバーサイズです。  パワートレインは「THS II」をベースに新開発した1.5リッターLPG(液化石油ガス)ハイブリッドシステムで、最大出力74馬力・最大トルク111Nmを発揮。燃費は16.5km/L(WLTCモード)です。  今回の改良では、タクシー事業者や乗務員、そして乗客からの声に耳を傾け、日々の使い勝手と安全性をさらに高めるための変更が加えられています。  まず、タクシー乗務員にとって最も大きな変更点といえるのが、LPGタンクの容量拡大です。  従来の52リッターから58リッターへと増量されたことにより、1回のLPG充てんで走行できる航続距離がカタログ値で約100km程度延伸しました。これにより、運行効率の向上に直接的に貢献するとともに、長距離客の利用のしやすさも拡大します。  運転席周りでは、メーターの意匠が変更され、各種情報の視認性が向上しました。また、メーカーオプションのアクセサリーコンセントを選択した際に、災害時などに外部へ給電できる「外部給電アタッチメント」も追加で設定可能になりました。  乗客側の快適性も改善されています。  これまで固定式だった後席用天井サーキュレーターの吹き出し口のフィンが、乗客自身で風向きを調整できる可動式に変更されました。後席の乗客はより自分好みの空調環境で快適に過ごすことができます。  そして、今回の改良で最も大きな進化を遂げたのが、先進安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」の機能向上です。  プリクラッシュセーフティの検知範囲が大幅に拡大され、従来の昼間の歩行者に加え、夜間の歩行者、昼夜の自転車運転者、そして昼間の自動二輪車まで検知可能になりました。  さらに、交差点での事故回避能力も強化されています。  右折時の対向直進車や、右左折時の横断歩行者・自転車運転者に加え、交差点に進入してくる車両や自動二輪車の検知にも対応し、タクシーが都市部で日常的に遭遇する複雑な交通状況下での衝突回避・被害軽減をサポートします。  加えて、新たな機能として、ドライバーによる急ハンドルの回避操作をきっかけとする車線逸脱を抑制する「緊急時操舵支援機能」や、駐車場などでの低速走行時にアクセルを強く踏み込みすぎた際の急加速を抑える「低速時加速抑制機能」も搭載されました。  そのほかの安全装備も充実しています。  従来の車線逸脱警報機能(LDA)に、車線をはみ出さないようステアリング操作を支援する「車線逸脱抑制」の機能が追加。  また、万一の際に専門オペレーターにつながる「ヘルプネット」や、車両の警告灯点灯時にアドバイスを受けられる「eケア」が標準化されましたが、これらの利用には別途コネクティッドサービス「T-Connect」の契約が必要となります。  上級グレード「匠」には、隣接車線を走る車両を検知する「ブラインドスポットモニター」がオプション設定されました。  なお、車両価格も改定されています。上級グレードの匠は従来の356万4000円から387万5000円へと31万1000円の値上げ。  廉価グレード「和」は333万8500円から367万8000円へと33万9500円の値上げとなりました。  機能の向上により、多少の価格上昇はやむを得ませんが、日々の運行を支える利便性の向上と、乗員・乗客、そして周囲の交通参加者の安全を確保するための大幅な機能強化が図られたものとなりました。  JPN TAXIは日本の公共交通を担う一台として、その価値をさらに高めたといえるでしょう。

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