福岡市博多区の自宅で１月、医療的ケア児の長女（当時７歳）の人工呼吸器を外して殺害したとして、殺人罪に問われた母親（４５）の裁判員裁判の公判が１４日、福岡地裁（井野憲司裁判長）であり、被告人質問が行われた。 母親は事件の原因について、「心の傷に対処できなかった自分の弱さ」と述べた。 母親は長女の介護について、「大変だったが一生懸命生きる姿はいとおしかった。かけがえのない宝物で、何でもやってあげたいと思っていた」と振り返った。無理心中を考えるようになったのは介護疲れではなく、夫や親族の言動がきっかけだったという。 親族に長女を見せた際、「これからどうする」とため息をつかれたとして、「心臓がえぐられたようだった。本当は『大きくなったね』と喜んでほしかった」と語った。「不幸と思われたくない」と周囲に相談できず、気丈に振る舞っていたという。 長女を思い、「信じられないことをした。時間を戻し、あの生活に戻りたい。一生罪を背負い、悔い続けていく」と述べた。
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