全国高校野球地方大会は１５日、２大会連続出場を狙う報徳学園（兵庫）、南陽工（山口）が勝ち上がった。 仙台育英（宮城）や尽誠学園（香川）は初戦を突破した。北北海道大会は昨夏代表の白樺学園などが４強へ進んだ。 報徳学園７—０科学技術（７回コールド） 甲子園で春夏３度の優勝を誇る報徳学園が打ちあぐねていた。相手左腕の適度に散らばる球と外角スライダーに翻弄（ほんろう）され、四回まで１安打。見かねた大角監督が五回の攻撃前にナインの背中を押した。「焦らず、練習だと思って打ってこい」 肩の力が抜けたか、先頭の７番金本から連打と四球で無死満塁の好機を作る。続く１番山岡は「捉えられていないからこそ、外角スライダーが来るはず。形は気にせず振ろう」と狙い球にうまく合わせ、打球は一、二塁間を破る２点打に。後続も低く鋭い打球でつなぎ、打者１２人で６点を奪うビッグイニングとなった。 絶対的エースだった今朝丸（阪神）が卒業し、「投手も打者も日替わりで、失点も得点も計算できない」と指揮官は嘆く。特に打線はつながりを欠き、昨秋の県大会２回戦と今春の県大会決勝は１点差で競り負けた。そこでチームはロングティーでパワーを付けるとともに、「低いライナー」を徹底。下位からつながった五回の攻撃は、そんな鍛錬のたまものと言える。 この日はバントミスも目立ち、六回以降は２安打にとどまるなど「５０点以下の内容」と山岡。多くの壁を乗り越えながら２年連続の甲子園を目指す。（後藤静華）
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