人が集まる場所でのクマの目撃が相次いでいます。福井・坂井市のダム湖で15日、魚釣りをしていた20代の男性がクマに襲われ、肩を引っかかれるケガをしました。 　　　　◇ 函館からほど近い、北海道七飯町のリゾートホテルの敷地内で15日夕方、クマが出没しました。 ホテル支配人 「親グマ1頭、子グマ1頭を目撃。現在、中庭を立ち入り禁止にしている」 通報したホテルの支配人に話を聞くことができました。 通報した支配人 「お客様によると、子グマを発見したと。子グマを見た瞬間、悲鳴というか声を上げた瞬間に親グマから咆哮（ほうこう）・威嚇」 ホテルがあるのは、観光地「大沼国定公園」のすぐ近くです。湖にあるテラススペースの近くで、宿泊客がクマを目撃したといいます。 警察によりますと、クマは1.5メートルと1メートルほどの2頭。現場では、子グマとみられる足跡が見つかったということです。 通報した支配人 「街を通って線路を越えないと、当館には入ってこられない。本当にびっくり。こんな身近にクマが出てきた。恐怖でしかない」 北海道に生息するヒグマは、体重は150キロ以上、時速50キロほどで走ることができる、襲われたら危険な動物です。 北海道福島町では今月12日、新聞配達中の佐藤研樹さんがクマに襲われて死亡。ヤブの中まで、30メートルほど引きずられました。 クマは相次いで目撃されていますが、捕獲には至っていません。そして、16日も目撃情報がありました。その後、別の場所ではクマとみられる動物のうなり声を住民が聞いたといいます。 クマは北海道以外でも出没しています。 16日、宮城県ではゴルフのプロアマ大会中にクマが出没。17日から女子プロゴルフの大会が行われる予定でしたが、17日の第1ラウンドは中止となりました。以降の開催は決まり次第、発表予定です。 ゴルフとクマを巡っては、今年5月にも石川県でコース内にクマが出没、競技が中止されています。 広島県では15日朝、77歳の男性がクマに襲われました。養蜂用の巣箱を確認しようとしたところ、クマと鉢合わせ。左脚の太もも付近を爪で引っかかれ、軽いケガをしたといいます。 近隣住民 「いま頻繁にニュース等でやっているクマの出没が、まさかここで人を襲うとは思わない」 奈良県五條市でも15日早朝、80代女性が自宅の庭でクマに襲われてケガをしています。 さらに16日、新たに福井県坂井市での被害も明らかになりました。 ダム湖で魚釣りをしていた20代男性が肩を引っかかれたということです。福井県内でクマによる人身被害が起きたのは、2年ぶりのことです。 万が一、クマと遭遇した場合は、落ち着いて、背中を見せずに距離を取ることが大切です。