「具体策がない」「本当に実現できるの?」…岐阜大の学生らが各候補の政策を分析し意見交換

 岐阜大教育学部の有志学生でつくる「県若者の選挙意識を高める会」が同大で参院選岐阜選挙区の候補者6人が掲げる政策を分析して意見を出し合い、主張する内容や争点について理解を深めた。  同会は2015年に結成された。県や岐阜市と協力して小中学生が選挙を学ぶパンフレットを作るなど、「政治を考える・政治と関わる」をモットーに活動している。国政選、県議選といった選挙の度に候補者の政策を分析している。  1〜3年の学生12人が3グループに分かれ、各候補者の政策を選挙公報や新聞記事、対話型人工知能(AI)サービス「チャットGPT」などで調べ、「教育」「減税」「医療・福祉」「ジェンダー」といったテーマに分けて比べた。  「抽象的で具体的な政策がない」「でも、具体的だと『本当に実現できるのかな?』と思っちゃう」などと意見を交わした。グループごとに比較した結果を発表し、「コメ不足の影響か、就農などに関する話が多かった」「女性の候補者以外では、ジェンダーに関する訴えがあまり見られなかった」などと報告した。  その後は全体で話し合い、「将来教師になると考えると、教職員の待遇改善の政策はうれしい」などと自身の将来と重ねたり、「憲法を一から作るのは任期中にできないよね」「何をしたいか、ひと目で分かれば投票しやすい」と疑問や要望を出したりした。  参加した2年の野沢珠央さん(19)は「大学生への支援が少ないと感じた。若者の投票率が上がれば政策にも反映されるのかなと思った」と話した。同会代表で3年の笠井万桜さん(21)は「一人の主権者として議論して相手の話を聞くことで、自分の意見を確かなものにできた」と成果を語った。  同会顧問の田沢晴子教授(58)は「活発に議論していた。政治に対して関心の低い学生にも広げていけたら」と期待した。

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