２０日投開票の参院選では、石川選挙区で候補者を擁立していない政党も、幹部や知名度の高い比例選候補者らを続々と県内入りさせている。 　比例票の掘り起こしを図ろうと、物価高対策の公約や能登半島地震の対応実績を懸命にアピールしている。 党首級を投入 　選挙区候補がいない中、代表が公示後に県内で活動する日程を組んだのは、公明党とれいわ新選組だ。 　公明は１１日に山口那津男・元代表、１３日には斉藤代表が金沢市内で街頭演説し、比例選候補の新妻秀規氏（５４）の支持を求めた。山口氏は「与党が参院選でも過半数を失うようなことがあれば、先々の政治は大混乱に陥る」と危機感を強調した。 　れいわは１１日に山本代表が「２０回目以上」となる被災地入りをしたほか、高井幹事長が９日に金沢駅前で、比例選候補の蓮池透氏（７０）と演説した。高井氏は６年前の結党以来、消費税廃止を訴え続けてきたと強調し、「あと一押しのため、議席を増やさせてください」と訴えた。 各党が演説会 　県組織が中心となった演説会も開かれている。 　社民党県連は１５日、同市内の商業施設前で、比例選に出馬したラサール石井氏（６９）を招いた演説会を開催した。社民は政党要件維持のため比例選での得票率２％以上が求められており、県連の盛本芳久代表は「おかしくなった日本の政治を正せるのは社民党だ」と力を込めた。 　日本維新の会から比例選に立候補する柴田巧氏（６４）は１３日、県内で個人演説会を実施。県組織「石川維新の会」の小林誠幹事長は同市内での演説会で、現役世代の負担減を柱に据え、「社会保険料から暮らしを変える」と銘打った党公約をアピールした。 　立憲民主党県連が８日に同市内で行った街頭演説には、西村智奈美・元幹事長が姿を見せた。西村氏は、時限的に食料品の消費税率を０％にすると掲げた党公約を紹介。ガソリンの暫定税率廃止などを巡る通常国会の動きを踏まえ、自公政権を「国民生活の方を全く向いていない」と批判した。 　日本保守党が比例選に擁立した梅原克彦氏（７１）も１３日に同市内で演説し、食料品の消費税率を恒久的にゼロにすると訴えた。