取引先の男性をおよそ3か月間監禁したうえ、金づちやフライパンで殴るなどの暴行を加えたとして、建設会社の社長の男ら7人が逮捕されました。男らは男性にカネも要求したということです。 ◇ 建設会社の社長、大城優斗容疑者(24)は、取引相手の30代の男性に「もっとカネあんだろ。どこにカネ隠してる」と告げたということです。 大城容疑者、職業不詳の大城海人容疑者(25)、本谷拓磨容疑者(24)、鈴木斗樹也容疑者(25)ら、地元の友人7人は、30代の男性をおよそ3か月、都内のホテルなどに監禁したうえ、暴行を加え重傷を負わせた疑いがもたれています。 17日夜、大城容疑者を知るという人が、『news zero』の取材に応じました。 大城優斗容疑者知る人 「すごくいい子。だからなんか今回の事件聞いてびっくりしちゃって」 ——最近見かけたか 大城優斗容疑者知る人 「まったくない。2年か3年前に会社設立したという話を聞いた。ここ出て行って独立してから会ってないから、どこで性格変わったか知らない。ここに住んでいる間は、すごくいい子だった」 警視庁によりますと、被害者の男性が勤める会社と大城容疑者の建設会社は取引相手。男性が大城容疑者の会社に内装の施工を依頼しましたが、施工に不備があったということです。 その不備を男性の会社が指摘すると、大城容疑者らは認めず、逆に追加料金を求めるトラブルが起きていたといいます。男性が追加料金を支払うことでトラブルは解決していましたが、事件は起きました。 大城容疑者ら7人は見張りや場所の提供など役割を分けたうえで、男性の指を金づちでたたいたり、フライパンで顔面を殴ったりしたほか、熱湯をかけたり、全身を殴ったり蹴ったりするなど継続的に暴行を加えていたとみられています。 男性は栄養失調を発症、全治6か月の重傷を負い、右目には治らないケガをしたということです。 監禁生活のなか、男性は家族にビデオ通話で「自分の身は大丈夫だから」と伝えましたが、大城容疑者らが発覚を免れるため隠ぺい工作をはかっていたとみられます。 そして17日夜、大城容疑者らは男性の顔を粘着テープでぐるぐる巻きにしていたことが、捜査関係者への取材で新たにわかりました。 さらに、男性の様子を動画で撮影しSNSで共有する際、「監禁生活1日目」などと書き込んでいたということです。 なぜ、トラブル解決後に事件が起きたのか? 取引をめぐるトラブルで男性がカネを支払ったことから、大城容疑者らは男性からさらにカネをとれないかと考え、犯行に及んだとみられます。 大城容疑者らは男性を監禁している際、男性の腕時計などの貴金属や現金を奪っていたとみられることも新たにわかりました。 事件発覚のきっかけは、関係者からの「男性が監禁されているかもしれない」との警視庁への相談。その2日後、大城容疑者が男性を乗せて車を運転していたところ、タクシーと衝突事故を起こし逃走。この現場で男性は保護されたということです。 男性は当時、人質が加害者に対し防衛反応として愛着を抱いてしまうこともある「ストックホルム症候群」に近い状態に陥っていたということです。そのためか、男性は保護された直後「悪いのは私なんです」と話していたということです。 調べに対して、大城容疑者は「弁護士が来てから話します」と供述。他の6人も黙秘したり、容疑を否認したりしているということです。 (7月17日放送『news zero』より)