【ニューヨーク＝小林泰裕】米オープンＡＩは１７日、対話型ＡＩ（人工知能）サービス「チャットＧＰＴ」に、ＡＩが様々な操作を自動でこなす「ＡＩエージェント」機能を搭載すると発表した。 　近くのレストランを探したり、企業の決算を分析したりといった作業を自動でこなすことができる。チャットＧＰＴの利用者は週間５億人に上り、エージェント機能の活用が身近になりそうだ。 　新サービスは「チャットＧＰＴエージェント」の名称で、１７日から月額２０ドル（約３０００円）の「プラス」会員など有料会員向けに提供を開始する。日本でも利用できる。 　たとえば、チャットＧＰＴの入力欄に「来週の午後６時〜午後９時半に予約可能な、車で１５分以内の距離にある手頃な価格帯のすしかイタリアン、韓国料理のレストランを探して」などと入力すると、ＡＩがウェブサイトを調べて候補をまとめ、表示してくれる。オンライン上での商品購入やメール送信などの操作も指示することができる。 　現状、入力の処理には数分から数十分かかる場合もあるが、ＡＩ機能の改善を通じて短縮を図るという。 　オープンＡＩは今年１月、ＡＩエージェント機能「オペレーター」の試験提供の開始を発表したが、利用は月額２００ドル（約３万円）の「プロ」会員に限られ、チャットＧＰＴと別にブラウザーを開く必要もあった。 　「チャットＧＰＴエージェント」では、チャットＧＰＴの画面上でエージェント機能を利用することができる。また、情報の分析能力や要約機能も改善させており、利便性が向上しているという。 　ＡＩが誤作動した場合の対策として、商品の購入や銀行振り込みなどの重要な操作については利用者にその都度承認を求めたり、操作を拒否するなどの安全策が導入されている。詐欺などの犯罪行為につながる操作も拒否するとしている。 　ＡＩエージェントは米アマゾン・ドット・コムや米グーグルなども開発し、競争が激しくなっている。