関西電力が、美浜原子力発電所（福井県美浜町）の新増設や建て替え（リプレース）に向け、中断していた地質調査などを再開する方針を固めたことがわかった。 関電は、２０１０年に増設に向けた調査に着手していたが、１１年の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故を受けて中断していた。東日本大震災後、原発の新増設の動きが明らかになるのは初めてだ。 調査の再開後に基本設計をまとめ、原子力規制委員会に申請する予定。認可されれば、建設工事を進める。関電は、安全性が高いとされる「革新軽水炉」など次世代型原発の建設を想定している。関係者によると、近く地元自治体などに、こうした方針を説明するという。 美浜原発は、現在３号機が稼働し、１、２号機は廃炉が決まっている。安定供給には既存原発の建て替えを急ぐ必要があるとみており、森望社長は「新増設に向けた検討を進める」と表明していた。 政府は、今年２月に閣議決定した第７次エネルギー基本計画で、原発を含む脱炭素電源を最大限活用すると明記した。
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