参院選の最終盤、各党のトップの訴えには第一声から変化が見られました。 与党・自民党は、かつてない大逆風にさらされています。 自民党 石破総裁 「今度の選挙は、日本国中極めて厳しい。私たちは、その場限りのいいかげんなことは申しません。次の時代に責任を持つ。そして地域から新しい日本をつくる」 石破総裁は、選挙戦の初日には「物価高・経済」を最も訴えていました。終盤の情勢分析では与党の過半数の議席維持が厳しい情勢となっていて、この終盤戦、最も訴えたのは政党や候補者のアピールでした。 第一声で「コメ政策」におよそ半分を費やした、立憲民主党の野田代表は… 立憲民主党 野田代表 「(今)どんどん、どんどん値上げラッシュ(の状態)。食料品では消費税8%かかっている、それを8→0にしようと。ガソリン税の暫定税率の廃止。物価高の折だからこそ、決断すべき時じゃありませんか」 半分近くを割いて訴えたのは食料品の消費税0パーセントなどの「物価高・経済」でした。 日本維新の会の吉村代表は地元・関西で演説しました。 日本維新の会 吉村代表 「身を切る改革をやり、改革で財源を生み出す。赤字を黒字に変え、そして未来に投資をする。これをやってきました。何をやったか、ぜひ見てもらいたい」 公示日と同じく「身を切る改革」など、これまでの実績をアピールしました。 目標の16議席を上回る可能性がある国民民主党は… 国民民主党 玉木代表 「日本に生まれた子供たちに『日本にようこそ』と言ってあげたい。偉そうに『困ってるんだったら2万円配ってやる』そうじゃなくて、取って配って無駄が生じるんだったら最初から取らない。取らないで残す、皆さんの懐に」 玉木代表は「物価高・経済」を最も訴えつつ、「教育・子育て」など他の政策に触れる変化もありました。 公明党は「改選14議席」の確保が厳しい情勢のなか… 公明党 斉藤代表 「今の状況は9回裏2アウト。皆様がバッターです。私もバッターです。どうか一緒に逆転ホームランを打とうじゃありませんか」 訴えに大きな変化がありました。「物価高・経済」について触れず、演説の7割が政党や候補者アピールでした。 堅調な戦いぶりのれいわ新選組は、一貫して… れいわ新選組 山本代表 「れいわ新選組が1丁目1番地で、皆さんにぜひこれをやらせてくださいというのは、消費税の廃止です。消費税の廃止は可能です」 変わらず「消費税廃止」を掲げて、主に2つのテーマに絞って支持を訴えました。 不振が続く共産党の田村委員長は… 共産党 田村委員長 「まさに宝の議席です。今、追いついてきた。あと1歩、あと2歩、あと3歩、あと10歩どんどん広げて、この選挙、自民党に打ち勝っていこうではありませんか」 消費税の減税・廃止など「物価高・経済」が減り、現職候補のアピールなどに力を入れました。 支持を急速に拡大し、今回の参院選の“台風の目”となった参政党は… 参政党 神谷代表 「日本人なめるなよ。日本を愛する日本人をなめるなよ。日本を強くする。今までの戦後のやり方を全部変える、教育を変える」 「日本人ファースト」などの政党アピールが最も多く、また他の党の批判がおよそ2割にのぼるという特徴も見られました。 保守的な政策を掲げる日本保守党の百田代表。 日本保守党 百田代表 「日本人はね、世界最高の民族だと思いますよ。この日本人がね、これだけ一生懸命働いてるのに、その日本が30年間全く国民の所得は平均所得が上がらない」 「物価高・経済」や「外国人政策」が多い傾向は変わりませんでした。 そして、政党として後がない社民党… 社民党 福島党首 「社民党、崖っぷちの選挙です。2%比例区で取れないと、実は政党要件を失います。なんとしても国会に残り、憲法を守り、いかして生活を応援する」 福島党首は初日と変わることなく、「党の生き残り」などを強く訴えました。 このほか、「NHK党」「再生の道」「チームみらい」などが、選挙区と比例代表に候補者を擁立。参院選の投開票は、20日(日)に行われます。 ※7月19日(土)午前0時05分(金曜深夜)放送『news zero』より