全国高校野球地方大会は１９日、準決勝が行われた南北海道は札幌日大と北海、佐賀は佐賀北と北陵が決勝に進んだ。 北陵は昨夏代表の有田工を破った。埼玉は４回戦があり、今春の選抜４強の浦和実は突破したが、昨夏代表の花咲徳栄は敗退。近江（滋賀）はコールド勝ち、延岡学園（宮崎）は延長戦を制し、ともに８強入りした。 浦和実６—１滑川総合 選抜４強の原動力だった浦和実のエース石戸が、今大会で初先発。強豪の浦和学院を破って勢いに乗る滑川総合を相手に、苦しみながらも５回１失点でしのぎ、チームの勝利につなげた。 右脚を高く上げ、上体を沈めてから起こして真上から投げ下ろす独特の左腕。タイミングが取りづらく、選抜では制球も良かったが、この試合は乱れた。三回まで毎回、先頭打者に四球を与え、四回は押し出し四球。それでも投球のリズムには対応されず、適時打は許さなかった。 「球が行って（走って）いない感覚があった。それで力を入れて投げたら浮いてしまった」と反省した。今大会初登板だった３回戦は救援で２回のみ。辻川監督は「体調不良もあって練習試合でも長いイニングは投げていない。５回行けたので十分。最初はこうなりますよ」と信頼を示した。 炎天下で１０２球を投げても「暑さ対策はしてきたので大丈夫だった」と、体調に不安はない。唯一無二ともいえるフォームからの投球は、浦和実が激戦の埼玉を勝ち抜き、再び甲子園で躍進するために不可欠だ。「制球を改善するため、いろいろ修正する」と巻き返しを誓った。（塩見要次郎）
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