【政治部長解説�】与党過半数割れで……連立の選択肢は 課題山積…政治の混乱「国難」に? 参院選2025

今回の参議院選挙の結果について、日本テレビ報道局・井上政治部長が解説します。 今回、石破首相は非改選と合わせて過半数を目指し、改選での「50議席」を勝敗ラインとしていましたが、46議席と過半数割れ確実の状況です。 ——今後の石破政権は 与党は元々、改選議席が66でしたので大きく議席を減らすことにはなります。ただ、石破首相は続投に意欲を見せています。 その理由については「比較第一党としての責任」だと説明しています。21日午前11時45分から臨時役員会があり、その後に自公党首会談があります。そして、午後2時からは石破総裁の会見が行われます。この場で正式に自らの進退について説明することになります。 ——続投となった場合。何が起きそう? まずは党内で辞任論が上がることは間違いないと思います。すでに中堅議員からは「どの野党と、どのような連携をするか含め、党の再生ビジョンを争点にした総裁選をやるほかない」との声や、別のベテラン議員からは「延命しても意味がない。党を立て直すには、下野を宣言して退陣すべき」との声が上がっています。 石破首相も党内で辞任論が高まった場合の対応を問われ、「当然、等閑視してはいけない」と話しています。 そして、党内だけでなく野党の動向も石破政権の行方に影響を与えます。 野党が内閣不信任案を提出する可能性があります。野田代表は20日夜、「石破総裁の会見を見ながら判断していきたい」と話しています。もし野党がまとまれば可決する可能性があり、その場合、衆議院の解散か、総辞職となります。 総辞職した場合は、辞任を選択していませんが、自民党総裁選、首相指名選挙に進むことになります。 ——続投するにしても衆院で過半数割れ、参議院も過半数割れ確実な状況 政権を安定させるためには衆参の状況を打開しないといけないです。そのためには連立の枠組みを変更する必要があります。選択肢は国民民主党、日本維新の会、立憲民主党、参政党です。 ただ、いずれの党も20日夜、連立入りを否定しています。この4党からすると、少数与党の自公に協力的と見られると党勢拡大に影響が出ます。場合によっては、次の国政選挙にも影響が出かねないと考えて、連立を拒否するという姿勢を示しています。 ——いま日本は物価高対策や経済政策など課題が山積、政治の混乱の影響は 政治空白が長期間に及ぶと、それこそ、国内政治が震源地の「国難」となりかねません。 心配なのは金利です。先週15日の東京債券市場で長期金利の代表的な指標となる10年物国債の利回りが16年9か月ぶりの高い水準になっていて、市場関係者は「与党が苦戦を強いられ財政が悪化することへの懸念が要因では」と話しています。株式市場への影響も気になるところです。 有権者の「何とかしてくれ」という声にどう応えていくか、政治的な駆け引きに終始するのではなく、たとえば社会保障改革をめぐって与野党が同じテーブルについて議論を始めるなど、新しい熟議がいま求められていると考えます。

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