夏の高校野球群馬県大会は２３日、山梨学院（山梨）が３年ぶりの出場を決めた。 昨夏の甲子園で準優勝した関東一（東東京）や今春の選抜準優勝の智弁和歌山（和歌山）が４強入り。４季連続出場を目指した青森山田（青森）や昨夏の甲子園で８強に入った大社（島根）は準決勝で敗れた。 山梨学院４—３日本航空 身長は、目標とする米大リーグ・ドジャースの大谷翔平とほぼ同じ１メートル９４、体重も１００キロにまで成長した大型投手に見せ場がやってきた。山梨学院が４—３とリードした直後の七回、７番一塁で先発していた２年生右腕、菰田がマウンドへ。緊迫した試合展開で、優勝への重圧も増していく終盤。吉田監督は「菰田で打たれるならしょうがない」と、背番号１に託した。 昨夏覇者の日本航空は手ごわく、毎回得点圏に走者を背負った。だが、１４０キロ台の伸びのある直球に、スライダーも織り交ぜてピンチを切り抜ける。九回には二死から二塁打を浴びたが、次打者を遊ゴロに仕留め、現部員にとっては初めての夏の甲子園出場が決定。雄たけびを上げた菰田を中心に、歓喜の輪ができた。 今春の選抜大会は２回戦で敗れたが、菰田は投打の「二刀流」で活躍して注目を集めた。今大会、初戦から準決勝までチームは全て大勝。菰田も準決勝で３安打を放つなど打撃でも存在感を示し、決勝では投手として勝利に貢献した。「しっかり抑えられてよかった」と胸を張った。 山梨学院は夏の甲子園で通算２勝１０敗と、分が悪い。「山梨大会より、もう一つ上のプレーを見せる」と菰田。投打でレベルの高い選手がそろっているが、更に一皮むけて聖地に乗り込みたい。（岡花拓也） 山梨学院（山梨） ３年ぶり１１度目 ◇１９５７年創部。２０２３年の選抜で初優勝。ＯＢに巨人の松本哲也・外野守備兼走塁コーチ。私立。
