「許しません!」 大迷惑「過積載」×「不正改造」の“超・悪質トラック”に重大警告! 前代未聞の「ダブル違反」 ルール守らぬ“危険車両”をその場で検挙実施 和歌山

超悪質な「過積載かつ不正改造」の“役満トラック”を摘発  国土交通省 和歌山運輸支局は2025年7月10日、過積載・不正改造車の取り締まりを実施したと発表しました。1台で過積載運行が認められ、検挙したといいます。  一体何があったのでしょうか。 トラックのイメージ(画像:写真AC/検挙された過積載車両とは無関係です) 【画像】「えぇぇぇぇ!」 これが検挙された「悪質トラック」です! 画像で見る(30枚以上)  過積載とは、トラックやダンプなどの貨物車で決まっている「最大積載量」をオーバーした状態のことです。  ジェンガのように廃材をドカ積みして、今にも崩れ落ちそうな状態は論外ですが、そんな状態ではなくても過積載はさまざまな理由から危険です。  まず、設計段階での「MAXの上限」を超えて走ると、想定を大きく超えた横Gがかかり、横転や転覆しやすくなります。重量バランスも崩れ、スリップする可能性もあります。  さらに、物理の「慣性の法則」がはたらき、爆積みして増加した重量のぶんだけブレーキの効きが悪くなります。最大積載量オーバーでの制動距離は、想定をはるかに超えたオーバーランを招きます。これは物理の法則なので、積載物を減らすしか対策がありません。  もし衝突事故に発展すれば、その衝突エネルギーも先ほどの物理の法則の通りに大きくなり、合法の積載量では軽度の衝突事故で済むはずだった事故が、重大事故になる可能性もあります。  さらに、異常なレベルの重さはトラック本体にも大きな負荷をかけます。重くて加速しないことから、アクセルを目一杯踏むことになり、燃費が悪化し、ランニングコストとメンテナンスコストが増大します。  エンジンやトランスミッションなどの重要な駆動系を傷めつけ、あげく車体やシャシなどの基本構造部がポッキリと折れたり、タイヤが偏摩耗を起こしてバーストしたりして、いつ立ち往生してもおかしくありません。  近隣住民にも迷惑をかけます。通常よりも排気ガスと騒音を撒き散らし、振動も発生させて苦痛をあたえ、道路へは小さな凹みを広げて大きな穴ぼこにしたり、橋や高架、マンホールなどの設備を傷めつけ、安全を脅かします。  もし事故になった場合、単に事故の責任を負うだけでなく、過積載の事実も追及されるでしょう。会社名が公表されて、会社の評判を落とし、契約の打ち切りなどの社会的制裁を受けることになります。  さらにこの責任は過積載車を運行していたドライバーや運送会社だけではなく、「この荷物を何時までに何処何処へ運べ」と依頼した「荷主」にも責任があります。  仕事を依頼する側の荷主の立場は強く、実際に荷主の命令によって過積載が行われている現状もあります。  再三の警告にも関わらず一向に改善されない場合、数日から数年にわたってそのトラックを運転したり、運転させたりすることを禁ずる「使用制限処分」や、懲役または罰金刑が下ります。  たかだか数トンの重量オーバーが、あまりに大きなダメージを与えるのです。  今回、国土交通省 和歌山運輸支局では7月1日の13時から15時30分までの間に、和歌山県警などの協力のもと、海南市の国道42号 冷水テレホンパーキングで街頭検査(検問)を実施。  6月が不正改造車の取り締まり強化月間だったことから、これの摘発と過積載車の摘発の2つを目的として通行車両の検査を実施しました。  検査では1台の車両において重量計を使ったところ、過積載の運行が確認され、和歌山県警によってその場で検挙。  しかもこの車両は、自動車検査証(車検証)に記載されていることとは異なる状態(つまり不正改造)で運行していることもわかり、さらにその場で警告書を交付。車検証に登録されている状態に戻す必要があります。  今回の車検証記載事項の相違がどういった内容だったかは不明ですが、過積載を常習的に行っている悪質産廃業者のなかには、爆積みしても荷崩れしないようにトラックの荷台アオリを嵩上げするなど、構造変更しているケースもあります。  和歌山運輸支局は、発表資料のタイトルを「天井知らずの大貨物、過積載・不正改造は許されぬ過ち」とするなど、厳しい視線を向けており、「過積載・不正改造等の取締り活動及び啓発活動を行って参ります」としています。 ※ ※ ※  各都道府県警では過積載車の取り締まりを強化しており、過積載疑いのクルマを見つけては測定所まで連れていったり、高速の出入り口などに抜き打ちで測定器を設置するなどの検査を設け、その場で検挙しています。  NEXCOなどの道路管理者も、過積載車の通行が道路の急速な劣化と通行車両への危険を招くことから、警察と共同で過積載車の排除を実施。  悪質な事業者には高速割引の適用除外や特殊車両通行許可の取り消し、通行禁止などの厳しい処分が下ることもあります。

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