「クルマの墓場」と化した東京・新木場!? 2月には火災発生も、今後の対応どうなる? 放置車両問題の背景とは

今年2月には放置車両に火が燃え移る火災も発生!  全国各地でクルマの放置が跡を絶ちません。  過去にも羽田空港の駐車場内に放置され、ホコリまみれになっている車両や、東扇島の公園内に放置されていた大型バスが話題となりました。 【画像】「えぇ!」これはひどい「悲しき放置車」 画像を見る!(30枚)  そうしたなかで東京都江東区・新木場地区の区道に、大量の自動車が放置されていることが問題となっています。  では、現状は一体どのようになっているのでしょうか。 新木場に放置されたクルマたち(クレジット:Caito / PIXTA)  現在、東京都江東区にある工業地帯・新木場地区の道路(区道)上に多くの自動車が放置されていることが話題となっています。  この道路にはナンバープレート・タイヤが外されたクルマのほか、落書きや破壊されたクルマなどが放置されており、「クルマの墓場」と呼ばれることもあるほどです。  はっきりとは分かっていないものの、放置車両の中には事業に使われる「黒ナンバー」の貨物自動車も多く、個人で配送事業をおこなっていた人が廃業後に放置したケースもあるとみられます。  さらに2025年2月には付近で枯れ草が発火し、その際に放置車両1台に火が燃え移るという火災も発生。  そのほか、放置車両の中にゴミが捨てられるなどしており、周辺で働く人からは治安の悪化やトラブルの発生などを懸念する声が上がっています。  では、一体現状はどのようになっているのでしょうか。  そもそも新木場地区の道路に車両が放置されるようになったのは10年ほど前のことで、コロナ禍を経て3年ほど前から放置車両の数が増加したとみられています。  この道路を管轄する江東区は昨年11月に放置車両の問題を把握しており、不法投棄への警告看板を設置するといった対策を講じました。  加えて2024年12月から警察がこの道路を駐車禁止区域に指定したことにより、それ以降、駐車違反の取り締まりや放置車両の所有者の確認作業などが進められています。  なお放置車両の把握が遅れたのは、新木場地区に住民がほとんど住んでいないことや、以前は対象の道路が駐車禁止区域ではなかったため常時クルマが駐停車されている状態だったことなどが影響しています。  現在も放置車両に紛れて路上駐車をするクルマは後を絶たず、警察による取り締まりの強化は必須といえるでしょう。  今後の放置車両への対応については、主に以下の3点が挙げられます。 ーーー 1 所有者が判明した放置車両については、所有者に手紙や電話などで引き取りを依頼 2 ナンバープレートが外されている放置車両については、エンジンルームや運転席シートの下などに記載されている識別番号(車台番号)などから所有者を照会 3 調査を尽くしても所有者が判明しない車両は、江東区が売却・廃棄をおこなう ーーー  まず1について、警察がナンバーを照会して所有者が判明すれば、所有者に車両の引き取りを催促することとなります。  しかし所有者が判明しても引き取りに応じなかったり、連絡が取れなかったりするケースも想定され、撤去までには長い期間を要する可能性があるといえるでしょう。  次に2について、ナンバープレートが取り外された放置車両に関してはナンバーから所有者を照会できないものの、2024年12月に道路が駐車禁止区域に指定されたことで、車両のドアを開けて車内の識別番号などから所有者を照会できるようになるということです。  こちらについても照会によって所有者が判明すれば、車両の引き取りを催促していくことになります。  そして上記3について、さまざまな調査を尽くしても車両の所有者が判明しなかった場合、法令に基づき江東区が放置車両を売却・廃棄する手続きをとります。  放置車両の廃棄には数か月〜1年程度の期間を要すると見込まれます。  ちなみに公道に車両を放置すると、不法投棄をしたとして廃棄物処理法違反に該当し、検挙されれば5年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金またはその両方が科せられるおそれがあります。  また放置車両に対しての落書き、破壊行為などについても器物損壊罪に当たる可能性があります。 ※ ※ ※  新木場地区では放置車両への対応が遅れた結果、火災や車両への落書きなどが発生しており、軽微な問題を放置するとより大きな問題や犯罪につながるという「割れ窓理論」を証明しているといえます。  今後は行政による見回りや取り締まりの強化など、実効的な対策が求められるといえるでしょう。

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