今後も国政狙う?山尾志桜里氏がフライデーの問いかけに笑み浮かべる

表舞台に飛び出した女性候補者たち 国民が下したジャッジは「チェンジ」だった。 7月20日に投開票が行われた第27回参議院選挙——昨年10月の衆議院選挙、今年6月の都議選と連敗。ガケっぷちに追い込まれた石破茂首相(68)だったが、またもや大敗した。自民党は改選52議席から39議席に、公明党は14議席から8議席に減らし、与党で合わせて47議席の獲得にとどまった。 「石破首相は獲得議席の目標として非改選と合わせて自公で過半数となる50議席の絶対死守を掲げていた。改選前から16議席減という低すぎる目標だったのに、それすら達成できなかった。自公は衆議院に続き、参議院でも少数与党となりました」(全国紙政治部記者) これで″3アウト″となった自公をヨソに政治の表舞台に飛び出したのが女性候補者たちだった。全国で152人の女性候補者が出馬し、過去最多の42名が当選。「オンナの戦い」の中でも激戦区を制して早々に勝ち名乗りを上げたのが、東京選挙区で32人中2位となる66万票余りを集めた参政党のさや氏(43)だ。 現役ジャズシンガーという異色の経歴もさることながら、白のショートスリーブのTシャツにヒールで街頭演説を行う姿が人目を引いた。最後の街頭演説では、集った2万人の聴衆を前に涙を浮かべてガッツポーズ。参政党の躍進を象徴するようなシーンだった——のだが、政治ジャーナリストの安積明子氏はその政治能力に疑問の声をあげる。 「日本人の生活改善を謳(うた)う『日本人ファースト』というキャッチコピーが若者やネット民の支持を急速に集めて″参政党旋風″が発生。さや氏はこの追い風にうまく乗って当選を果たしましたが、政治経験は皆無。どこまでやれるか未知数です。街頭演説でも具体的な政策にはまったく触れていませんでした。前回の参院選で故・安倍晋三元首相の銃撃事件を引き合いに出して”暴力に頼らない民主主義を目指す”と訴えて当選したものの、その後すっかり存在感が薄くなった生稲晃子参議院議員(57)と重なります」 さや氏に肉薄する63万票余りを集め、3位当選したのが、国民民主党の元NHKアナウンサーの牛田茉友氏(40)だ。だが、その躍進をNHK関係者は苦々しい思いで見つめていた。 「牛田は’23年まで数年間、大阪放送局にいたのですが、かつて担当していた『日曜討論』のキャスターを″もう一度やりたい″と局に何度も掛け合い、昨年4月に5年越しで復帰していたんです。それをたったの1年で投げ出して局も辞め、しかも参院選に出馬すると言うから耳を疑いましたよ。政治部の記者たちは『番組を政治家人脈作りの踏み台にした』と怒り心頭です。独善的な姿勢が悪い方向に働かないことを願っていますよ」 元アナとしてアピールのしどころであるはずの街頭演説にもケチがついた。 「応援弁士として来た玉木雄一郎代表(56)が30分もしゃべっているのに牛田さんは5分しか話さない、なんてことがザラでした。しかも、アナウンサーの悪い癖なのか、淡々と話すばかりで聴衆ウケもイマイチでした」(国民民主党関係者) FRIDAYは当選直後の牛田氏に声をかけたが、やはり淡々としていた。 ——演説が一本調子だったが、有権者に伝えたいことは言えたのか。 「投票前最後の演説は来ていただけましたか? 感情を持って伝えられましたし、理解を得られた自負もあります」 FRIDAYカメラマンがポーズを求めると、 「そんなに浮かれてないです」 と一蹴。その後、記者の呼びかけに応えることはなかった。 山尾氏の落選は「想定内」 立憲民主党から全国比例で出馬し、国政復帰が叶うや涙を流した蓮舫氏(57)や、無事に2回目の当選を果たした塩村文夏氏(47)らが「オンナの戦い」に勝利するなか、辛酸を嘗めた大物もいた。国民民主党からの公認取り消しを受け、無所属で出馬した山尾志桜里氏(51)だ。 地盤である愛知県ではなく、東京選挙区で出馬するも獲得票は10万票に留まり、落選となった。開票日の夜10時半過ぎ、FRIDAYは支持者の待つ事務所に現れた山尾氏に声をかけた。 ——今後も国政を狙うのか。 「原因は開票結果も見ながら考えていきたい。しっかり周囲と相談して、今後を決めたい」 山尾氏は静かに笑みを浮かべた。自民党関係者が笑顔の意味を推察する。 「山尾にとって、今回の参院選は自分の現在の得票力を把握することが狙い。敗戦は織り込み済みだった。得票力はわかったので、次の衆院選で勝てそうな選挙区を狙って出馬すればいい。実にしたたかですよ」 昨年の都知事選でツメ痕を残した「AIあんの」の発明者でチームみらい党首・安野貴博氏(34)や、お笑いタレントのラサール石井氏(69)、『行列のできる相談所』(日本テレビ系)でお馴染みの北村晴男氏(69)ら″有名新人″たちも次々と国会へのキップを掴んだ。 その一方で″3アウト″となった自民党では、有名候補者の落選が相次いだ。 二階俊博元幹事長(86)の三男で和歌山選挙区から出馬した二階伸康氏(47)、衆議院で当選3回を誇る杉田水脈(みお)氏(58)に、ベストセラー『筆談ホステス』の著者としても知られる斉藤里恵氏(41)も有権者の支持を得ることができなかった。 『FRIDAY』2025年8月8日・15日合併号より

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