第１０７回全国高校野球選手権京都大会（府高野連など主催）は２７日、わかさスタジアム京都（京都市右京区）で決勝が行われ、京都国際が鳥羽に４—３でサヨナラ勝ちし、２年連続４度目の優勝を果たした。 　京都国際は８月５日に甲子園球場（兵庫県西宮市）で開幕する全国高校野球選手権大会に出場する。 　京都国際はリードを２点に広げられた直後の八回、二死二、三塁から長谷川颯の２点打で同点に追いついた。九回には先頭の清水が安打を放ち、相手投手のけん制ミスと故意四球の後、猪股が右越えのサヨナラ打を放って優勝を決めた。エースの西村は９回１４１球を投げ、５者連続を含む１２三振を奪って要所を締めた。 　鳥羽は一回、準決勝に続く横谷の本塁打で２点を先制し、八回には相手投手の暴投で１点を加えた。先発の山下は五回途中まで１失点と力投し、続く毛利と正村も七回までを無失点に抑えたが、終盤に力尽きた。 　鳥羽の松下浩司監督は「横谷が最初にホームランを打ってくれ、序盤はこの上ない展開だった。終盤まで粘ってしっかり守れたこともよかった。選手たちは大会を通して成長し、最後に素晴らしい試合をしてくれた」と語った。 　京都国際・小牧憲継監督「慌てず落ち着いて攻め、最後に逆転できた。神様に試されているかのような試合展開だったが、何が何でも勝つという姿勢を選手たちは見せてくれた。本当にたくましく戦ってくれて、成長を感じた」 甲子園に戻れる　歓喜の生還 京都国際３年　清水詩太選手 　同点で迎えた九回、先頭で打席に立つと、初球を積極的に振り抜いて左前打とし、その後の敵失で三塁まで進塁。猪股の適時打でサヨナラのホームを踏んだ。「甲子園に戻れる」。チームメートの歓喜の輪に飛び込み、喜びを爆発させた。 　全国制覇した昨夏も主力として活躍。今春から、金属に比べて扱いが難しいとされる木製バットを使用し、しっかり振り切って前に飛ばすスイングを身につけてきた。 　大会前に体調を崩して初戦を欠場したが、復帰後は準々決勝から４番を任され、この日も大役を果たした。小牧監督からは「これから上のステージでやっていく選手。もう一つ殻を破ってほしい」とさらなる飛躍を期待されている。 　「見渡す景色も応援の迫力もスケールが違い、選手を奮い立たせてくれる」。そんな甲子園の舞台に再び立ち、連覇に挑む。（東大貴） 京都国際の戦績 ▽準決勝５—１立命館宇治 ▽準々決勝１０—３北嵯峨（７回コールド） ▽４回戦３—２京都共栄（延長１０回タイブレイク） ▽３回戦１３—０西乙訓・園部・須知（５回コールド） ▽２回戦７—２西舞鶴