文部科学省は３１日、小学６年と中学３年を対象に実施した２０２５年度全国学力・学習状況調査（全国学力テスト）の成績とアンケート調査の分析結果を公表した。 読書が好きな児童生徒ほど全教科で成績が良く、家の蔵書数とも相関関係があった。 アンケートでは、読書は好きかという設問に対し、好きに「当てはまる」と回答した児童生徒ほど、国語、算数・数学、理科の全６教科で成績が良かった。 例えば、小学国語の平均正答率は６７・０％だったが、読書が好きに「当てはまる」児童は７３・６％と高かった。一方で、「当てはまらない」児童は５６・２％と低かった。読書が好きかどうかで約１７ポイントの差があった。 ただ、「どちらかといえば」も含めて、読書が好きに「当てはまる」と回答した小学６年の割合は計６９・８％で、２４年度から３・４ポイント減少。同様に中学３年も同６・６ポイント減の６１・７％で、いずれも過去最低となった。平日に授業以外で本を読まない小学６年は２９・０％、中学３年は４１・６％で、これまでで最も多かった。 全教科で蔵書数が多いほど成績も良かった。小学国語（全１４問）では、蔵書数が０〜２５冊の場合の平均正答数が８・５問だったのに対し、２６〜１００冊は同９・７問、１０１冊以上は同１０・２問で蔵書数に応じて上昇した。 文科省の担当者は「読書は各教科の言語活動を支える基本的な活動であり、本を身近に感じる取り組みが重要だ」としている。 文科省は今年度、３回にわけて結果を公表する。初回は７月１４日に各教科の平均正答率を示した。今回は２回目の公表で、都道府県別・政令市別の平均正答率は秋頃に示す見通し。
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