ロシアのプーチン大統領は１日、ウクライナ和平に向けた停戦に応じない姿勢を米国のトランプ大統領から「失望した」と批判されたことを念頭に、「すべての失望は過剰な期待から生じる」と語った。 トランプ氏が８日に設定した対露制裁強化の期限が迫る中、和平を巡る条件で譲歩しない考えを強調した。 露北西部カレリア共和国で、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領と記者団の質問に答えた。トランプ氏はロシアが８日までに停戦に応じなければ、露産エネルギーを取引する第三国に「２次関税」を課すと表明している。 プーチン氏は和平条件について「以前と同じだ。危機の根本原因を除去することが最も重要だ」と指摘し、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部４州の放棄など、ウクライナに事実上の降伏を求める方針を改めて示した。 トランプ氏が制裁を強化すると迫った後も、ロシアは首都キーウに大規模攻撃を仕掛けるなど、ウクライナへの攻勢を強めている。プーチン氏は新型の中距離弾道ミサイル「オレシュニク」の量産が国内で始まり、ミサイルが部隊に配備されたとも明らかにした。 これに対し、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、「戦争を続ける時間稼ぎや制裁を遅らせるための試みでなければ、いつでも首脳会談を行う用意がある」とＳＮＳへの投稿で主張した。
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