「平凡車」の祭典? 地味だけど珍しいクルマも登場 英国の奇妙な自動車イベント

ごく普通(?)のクルマが集結 先日、英国リンカンシャーのグリムストープ城で『フェスティバル・オブ・ジ・アンエクセプショナル(Festival of the Unexceptional)』が開催された。保険会社ハガティが主催するイベントで、1970年代から1990年代にかけて生産された、ごく普通の、しかし珍しいファミリーカーなどが一堂に会した。 【画像】地味なファミリーカー、派手なピックアップトラック【プジョー405とスコダ・フェリシア・ファンを詳しく見る】 全26枚 イベントは2014年からほぼ毎年、コンテスト形式で開催されている。何千人もの人々と何百台ものクルマが集まり、一般の自動車ショーでは見過ごされてしまうような「平凡な」クルマを主役としている。 『フェスティバル・オブ・ジ・アンエクセプショナル2025』の見どころを紹介する。 参加車両は、審査員による審査が行われ、高く評価されたものには賞が贈られる。 東欧の地味なハッチバックから希少なスポーツカーまで、今年のフェスティバルに参加したクルマたちを一部ピックアップして紹介しよう。 22歳オーナーのチェコ車が優勝 今年、フェスティバルの総合優勝に輝いたのは、1992年式のスコダ・ファヴォリット・フォーラムだ。 ファヴォリットは、チェコの自動車メーカーであるスコダが80年代後半に発売した小型ハッチバックだ。この写真の個体はヘッドガスケットの故障で廃車になる予定だったが、22歳のオーナー、サイモン・パコウスキーさんが救い出し、オリジナルの状態に復元した。 優勝した1992年式スコダ・ファヴォリット・フォーラムとオーナーのサイモンさん 彼は、オリジナルのヘッドレスト一式を手に入れるためだけに1600km以上も旅をしたそうだ。 その他の受賞者 2位は、カラム・ベイリーさんが所有する1999年式フォード・モンデオ(写真左)だった。 ベース仕様のモデルで、もともとバンガーレース用として使用される予定だったが、ベイリーさんはトラックの荷台で発見し、その場で購入したという。 今年フェスティバルのコンテストで受賞した3台 彼は6000ポンド(約120万円)をかけて修復し、数年前にボディ全体の再塗装も行った。 3位に輝いたのは、アンディ・スミスさんが所有する、とても明るい黄色の1979年式シトロエン・ヴィザ・クラブ(写真右)だ。 アルファ・ロメオ33スポーツワゴン・ヴェローチェ イベント会場の駐車場エリアにも、多くの見どころがあった。その1つが、こちらの超希少なアルファ・ロメオ33スポーツワゴンだ。 これは英国に現存する唯一のヴェローチェモデルだと考えられている。 アルファ・ロメオ33スポーツワゴン・ヴェローチェ シトロエンGSAスペシャル この美しい1986年式シトロエンGSAスペシャルには思わず目を奪われる。GSAの限定版で、5速マニュアル・トランスミッション、明るい色のスチールホイール、リアスポイラー、サイドストライプなど、数多くのハイスペック装備が特徴だ。 シトロエンGSAスペシャル ホンダCR-Xデルソル 鮮やかな緑色の塗装も素晴らしいが、このホンダCR-Xデルソルの最大の見どころは、独創的で高度な技術を用いた『トランストップ』ルーフだ。 通常のコンバーチブルは後方に折りたたむが、トランストップ機構はボタンを押すだけでタルガトップをトランク内に収納できる。 ホンダCR-Xデルソル マトラ・ムレーナ フェスティバル・オブ・ジ・アンエクセプショナル以外で、マトラ・ムレーナを見ることができる場所は、おそらくないだろう。 1980年から1983年に販売された、後輪駆動、ミドシップエンジン搭載のフランス製スポーツカーで、最高速度180km/h)、0-97km/h加速は12秒以下と、優れた性能を誇った。ちなみに、3人掛けシートも用意されていた。 マトラ・ムレーナ メルセデス・ベンツAクラス AUTOCARの長年の読者なら、このメルセデス・ベンツAクラスを覚えているかもしれない。英国で最も古い個体とされ、1990年代後半に、ロードテスト(公道試乗)チームのアンドリュー・フランケル元編集者が広報車から購入したものだ。 メルセデス・ベンツAクラス ミニ9Xプロトタイプ 英国自動車博物館(ブリティッシュ・モーター・ミュージアム)の所蔵車の中から、このミニ9Xプロトタイプを含む数台が展示されていた。 ミニの後継車として設計された9Xは、箱型のデザインと、当時のミニのエンジンよりも40%軽量とされる950ccのエンジンが搭載されていた。 ミニ9Xプロトタイプ プジョー405 プジョー405 は、今日の英国の道路ではほとんど見かけることがない。その上にプジョー製のタンデム自転車が搭載された405は、なおさらに珍しい。 プジョー405 プジョー・ホガー・ピックアップ 目を疑うような光景だが、これは本当にプジョーのピックアップトラックだ。 206と207の部品を基に開発されたホガーは、クーペ型ユーティリティ車両と説明されている。 プジョー・ホガー・ピックアップ 2010年から2014年まで南米市場で販売された。 セアト・マルベーリャ・ファン フィアット・パンダをベースにした、スペインのセアトによるマルベーリャ・ファン。この個体は、英国で残る3台のうちの1台だと言われている。 セアト・マルベーリャ・ファン スコダ・フェリシア・ファン ピックアップトラックの派手さでは、このスコダ・フェリシア・ファンに敵うものはない。この個体は走行距離30万kmに達している。 スコダ・フェリシア・ファン フォルクスワーゲン・ポロG40 最近では、ポロG40をあまり見かけなくなった。ごく普通というよりもむしろ非常に珍しいクルマなので、ここで取り上げないわけにはいかなかった。 2代目ポロに1.3Lのスーパーチャージャー付きエンジンを搭載した高性能モデルで、当時としてはかなり速く、フォード・フィエスタXR2iやプジョー205 GTiなどのホットハッチとも容易に張り合うことができた。 フォルクスワーゲン・ポロG40

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