30℃を超える真夏日の中、あるラーメン店に行列を発見。店内をのぞいてみると、みなさんが食べていたのは…涼しげなガラスの器に入った麺もスープも冷たい「冷やしラーメン」。 (客) 「冷たくておいしいです」 (客) 「初めて食べたんですけど夏にぴったりですね」 (客) 「暑いのですごく食べやすい」 これまで、夏といえば「冷やし中華」が定番でしたが、最近では、この冷たい「冷やしラーメン」を夏限定で提供するラーメン店が増えていて、そのこだわりの詰まったこん身の一杯が“夏グルメ”の定番になりつつあるのです。その人気のワケとは? 「every.Life」は、暑い日が続くこの夏、食べたい人気ラーメン店のこだわりが詰まった「冷やしラーメン」の魅力を調査します。 まずは、島田市金谷にある「めん奏心」 (取材ディレクター) 「オープン前にもかかわらず、すでに車はいっぱいです」 並んでいるお客さんにイチオシを聞いてみると…。 (客) 「鶏ですね」 鶏と水だけを9時間煮込んで鶏のエキスを存分に引き出した「めん奏心」定番の一杯が「鶏そばClassic」。 この人気ラーメンをもとに作られたのが、2025年6月から販売を始めた冷やしラーメン「冷や鶏」です。 実は今、このラーメンが業界で話題になっているのです。 (めん奏心 鈴木 和美さん) 「冷やしたスープで動物系は固まってドロドロになってしまう。いっそのことドロドロで出しちゃえと」 ドロドロのスープという斬新さがありながら、サッパリとした鶏のうまみが凝縮され、同じラーメン職人たちでさえ注目するこん身の一杯なのです。 (めん奏心 鈴木 和美さん) 「重い感じはない。豚骨みたいにボタボタっていう感じではない。味的には軽い感じになっている」 ドロドロなのに軽いという、常識を覆すスープに、キンキンに冷やした自家製麺をあわせたこの「冷や鶏」。特に女性や子どもに大人気だといいます。 このお子さんは、あまりのおいしさに箸がとまらない様子。 (客) 「おいしい。トロトロしてて鶏の味がする。スープにとろみがあって麺に絡むのでおいしいです」 そしてこの「冷や鶏」、最大の特長が… この氷。実は、鶏のダシを凍らせたもので、食べ進める中で少しずつ解けていくため、最後まで鶏のうま味を味わい続けることができるのです。 そして、この一杯には、麺を食べ終えた後にもお楽しみがあるのです。 (取材ディレクター) 「これは何ですか?」 (客) 「『追い飯』。冷たいスープに合わせて冷たいごはんになっています」 残ったスープに冷たいごはんを入れて混ぜれば、冷たいダシ茶漬けまで楽しめるのです。 (客) 「スープを飲み干したいのでごはんと一緒に飲んじゃおうみたいな」 この女性は、あえて具を残して、この「追い飯」を堪能。最後はスープまできれいに飲み干して…。 (客) 「いつも、『奏心』では完食です」 多くの客がすべて飲み干してしまうほど十分に完成形のスープですが、その進化はまだ止まらないようです。 (めん奏心 鈴木 和美さん) 「いろいろ思考錯誤で研究途中。来年には多少変えて出す」 こだわりが凝縮した進化系の「冷やしラーメン」。この夏、何度でも食べたくなる一杯です。 続いては、静岡市駿河区にある「ラーメン塩司」。 休日はオープンとともに満席になる超人気店です。 この店のこだわりは、店名にも入っている…「塩」。3種類の塩をブレンドした透き通るスープの「塩ラーメン」がイチ押しのメニューです。それを夏限定で冷たくいただけるのが「冷やし塩ラーメン」。 (客) 「前食べたときにハマって何度か食べている。ここはコレですね。『塩ラーメン』なんですけど、冷やしでさっぱりしている。具も野菜も多いので食べ応えもある」 焦がしネギ油がアクセントのスープに、氷水でしめた弾力のある麺。さらに、たっぷりの野菜がトッピングされ、さっぱりと食べられるハマること間違いなしの一杯です。 そして、最後にのせるレモンにもこだわりが。 (客) 「途中にレモンを搾って味変をすると、引き締まっておいしくなる」 と、お客さんも大絶賛。さらに、ここでは8月限定のメニューもあるそうで…。 (ラーメン塩司 水野 健司さん) 「初めて煮干しを使った『冷製ラーメン』をやろうと思ってます」 スープは、低温でじっくり煮出した煮干しのダシに、煮干しで香りづけをした油を使うことで、煮干しのうま味と香りがたっぷり詰まっていて、さらに麺には煮干しの粉を絡ませるこだわりぶり。そして、最後に甘酢に漬けた揚げナスをトッピング。これが8月限定の「冷製にぼしラーメン」です。 (ラーメン塩司 水野 健司さん) 「煮干しは苦いや渋いを感じやすいので、苦味も楽しみながら魚の風味を楽しみながら食べられるように」 煮干しの良さを最大限に引き出した、夏に食べたくなる新感覚の「冷やしラーメン」です。 続々と登場するこだわりが詰まった冷やしラーメン。みなさんもこの夏、そのおいしさを体験してみてはいかがですか?