【MTへ回帰か】マセラティが「アナログ」な新型スーパーカーを計画中

再びアルファとタッグ マセラティは、スポーツの血統を強調し、ブランドの価値を向上させるため、V6エンジンとマニュアル・トランスミッションを搭載した新たなフラッグシップ・スーパーカーの開発を検討しているようだ。 【画像】記事内で話題に挙がったクルマたち 全52枚 このモデルは限定生産となる見込みで、早ければ来年にも登場する可能性があり、20年前に登場したMC12以来、マセラティが送り出す最もパワフルな内燃エンジン車となりそうだ。 20年前にデビューしたMC12は正真正銘のスーパーカー。 AUTOCAR グラントゥーリズモをベースに開発される可能性が高く、MC20/MCPuraをベースにしたアルファ・ロメオの『33ストラダーレ』と同様、アルファ・ロメオからも兄弟車が出ると予想されている。 先月開催のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでAUTOCARの取材に応じたマセラティとアルファ・ロメオのCEO、サント・フィチーリ氏はこう語った。 「マセラティは全ラインナップにおいて、お客様がカスタマイズできる無限の可能性を秘めています。アルファ・ロメオとの協業も含めて、過去の実例を再現することを視野に入れています」 彼は過去の両ブランドの協力関係に言及した。たとえばアルファ・ロメオの『8Cコンペティツィオーネ』は、先代のマセラティ・グラントゥーリズモをベースに、モデナ工場で共に生産されていた。また、後に登場した4Cも同地で生産された。 最近では、アルファ・ロメオの33ストラダーレのベースにもMC20/MCPuraの骨格が使われており、カーボン製モノコックシャシーとツインターボの3.0L V6を共有している。 「4Cや8Cをモデナで作ったのですから、今回もやらない手はないでしょう」とフィチーリ氏はスーパーカー生産の協業に前向きだ。「33ストラダーレのように、過去を見れば素晴らしいモデルがあり、もう一度そのようなモデルを生み出すことも可能なはずです」 ネットゥーノ搭載は濃厚 彼は新型スーパーカーの具体像については語らなかったが、マセラティのV6エンジン『ネットゥーノ』に言及し、「まさに傑作です」と述べた。このエンジンはグラントゥーリズモ、グレカーレ、MC20/MCPuraに搭載されている。 もしこの限定V6モデルが実現すれば、MCPuraの630psを超える高出力となる可能性が高い。ただし、マセラティとしては電動化によるパワー増強は考えていないようだ。 プレチャンバーを備えるネットゥーノV6エンジン。 マセラティ マセラティのエンジニアリング部門を率いるダヴィデ・ダネシン氏は「いまでもまだ、メカニカルで純粋なクルマを求めるお客様がいます」と語り、スーパーカーにバッテリーを搭載することについては、複雑さと重量の増加という観点から「抵抗感」があると付け加えた。 ネットゥーノは先進的なプレチャンバー燃焼技術とツインインジェクションを備え、排出ガスを抑えつつ高性能を実現しているという。 「このエンジンの出力は1.0Lあたり212psに到達しており、非常に効率的な燃焼を実現しています」と彼は言う。これにより、MCPuraのようなピュア内燃車を維持でき、ユーロ7規制施行後も同じ出力でV6を存続できる見込みだ。 メカニカルで純粋なスーパーカー 新型スーパーカーのさらなる特徴についてダネシン氏は、マニュアル・トランスミッション復活の可能性を示唆した。 「マニュアル・トランスミッションを積むには、チャンスといえます。量産モデルには合わないかもしれませんが、特別仕様車なら可能でしょう。“絶対にやらない”とは言いません。マニュアルトランスミッションがぴったりな場面もあると思います」 100年前に誕生したマセラティ初の市販車『ティーポ26』 マニュアル・トランスミッションは、マセラティのアナログで純粋なスーパーカーの哲学を強調することができると彼は付け加えた。 「メカニカルで純粋なクルマを作るのなら、シフターがついたマニュアル・トランスミッションが理想的です。まさに我々のブランドとアプローチ、思想にふさわしいといえます」 フィチーリ氏は今後、マセラティの「イタリアン・ヘリテージ」を前面に出していく意向であり、イタリアにおけるモーターヴァレーであるモデナの本社こそスポーツカー生産にふさわしい場所だと語った。現行型を2023年からフィアットのミラフィオーリ工場で生産していたグラントゥーリズモとグランカブリオも、再びモデナ工場で生産される予定。新たな特別モデルはこれらのモデルと密接に関連することになる。 ダネシン氏もフィチーリ氏も、この新型スーパーカーの発表時期については明言しなかったが、来年2026年はマセラティ初の市販車『ティーポ26』が誕生してちょうど100年の節目だ。このモデルは1926年に伝説の耐久レース『タルガ・フローリオ』に初出場し、勝利を収めている。 一方、アルファ・ロメオも1927年に『6C 1500』を発表し、ミッレミリアやスパ24時間耐久レースで勝利を収めてきた。マセラティとの共同開発による次期限定生産スポーツカーが登場すれば、アルファ・ロメオにとってもその歴史的名車の100周年を祝うものとなるだろう。 アルファ・ロメオはすでに、新設された限定車部門『ボッテガ』から、33ストラダーレに続く第2のスーパーカーを2026年に発表することを明らかにしている。

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