深刻な水不足が続いていた上越市ではまとまった雨が降りました。上越市は7日、節水の継続を前提としたうえで9月10日までは断水を回避する方針を示しました。 水の流れる音が乾いた田んぼと心を潤します。 〈天水田のコメ農家　太田修二さん〉 「朝3時ごろ雨音が強くなってき たので、それ以降は（うれしくて）寝られなくて明るくなるのを待って田んぼの見回りに朝飯前に全部の田んぼを見て回ってきて、 ニコニコしながら朝飯食べた」 上越市牧区のコメ農家・太田修二さん。雨水や湧き水を利用した「天水田」でコシヒカリやこしいぶきを育てています。 〈コメ農家　太田修二さん〉 「雨をもらったので、きのうよりは稲が生き生きしているように見えます」 上越市で長く続いた雨不足。こちらは5日に取材した太田さんの田んぼ。大きなひび割れ…ところどころ稲は白く枯れていました。また、ため池の水は完全に枯渇していました。 そうした中で降った待望の雨。乾いた田んぼには水がたまり、稲は青々とした色に変わっていました。 〈コメ農家　太田修二さん〉 「自分が汗かいてシャワー浴びるじゃないですか。気持ちいいですよね。きょうの雨は稲たちがものすごく気持ちよかったと思う。そういう雨だったと思う」 コシヒカリは今が最も水を必要とする出穂期。今回の雨で枯れ始めた稲が穂をつけ、実ることを期待します。 〈コメ農家　太田修二さん〉 「（先端が）白くなっていったん枯れかけたが、きょうの雨をもらったので少し復活とはいかないが、少し元気に水を吸ったので。遅れるが、若干の穂は出してくれるんじゃないかなと」 上越市高田では7日午前10時までの24時間で59ミリの雨を観測。正善寺ダムは貯水率が一時、9.9パーセントにまで落ち込みましたが、7日の雨で11.4パーセントまで増えました。 〈市民〉 「心配でさ。きのう雨が降ったから少し増えたかなと思って（見に来た）。全然だね」 〈子ども〉 「（雨は）うれしい」 Q）なんで？ 「おうちでてるてる坊主、逆さまにした。水がもっと多くなって節水がなくなってほしい」 上越市は7日、節水の継続を前提としたうえで原水確保の取り組みが進んでいることなどから9月10日までは計画的な断水を回避できると明らかにしました。 〈上越市　中川幹太市長〉 「断水を何としても回避するため、これまでと同様、節水の取り組みを徹底していただくよう改めてご協力をお願いします」 上越市のコメ農家・太田さん。秋の稲刈りに向けて今後も継続して雨が降ることを望んでいます。 〈コメ農家　太田修二さん〉 「とりあえず最悪の状態は回避できたかなという感じ。今のところは。1週間に1回とか5日に1回とか適度に雨が降ってくれるのが1番。弱く長く降ったほうがいいので、それを願っている」 乾いた田んぼにとっては恵みの雨となりました。 上越市は対象エリアの住民に対して引き続き、40パーセント以上の節水を呼びかけています。