「『TikTokのライブ見にきてくれてありがとう』と連絡が来て、最初の頃はとても優しかったんです。でもLINEの連絡先を交換して話していたら態度が一変して……」──そう語るのは8月6日、改正風営法の“新規定”により逮捕されたホスト・三浦睦容疑者(31)を知るある女性だ。証言から浮かび上がったのは、女性客を乱暴に扱う男の“オラオラ営業”の実態だった──。 【写真】「茨城まで出稼ぎこい!」オラオラ営業していた三浦睦容疑者のLINE画面 警察庁などは“悪質ホスト”対策のため、営業中の一部行為の規制を盛り込んだ法律を制定し、6月28日から施行。客の恋愛感情につけ込んだ飲食等の要求(色恋営業)や、支払い目的で客に売春や性風俗店勤務のあっ旋をすることを禁止する規定を新たに定めていた。 この“新規定”で容疑者が逮捕された背景になにがあったのか。全国紙社会部記者が事件を解説する。 「茨城県警は7月17日、無許可でホストクラブを営業したとしてこの店の経営者の男(51)=8月6日起訴=と三浦容疑者を風営法違反で逮捕。三浦容疑者は8月6日、この事案については処分保留となり釈放されましたが、同日に再逮捕されました。 捜査関係者によれば三浦容疑者は7月ごろ、当時19歳の女性客に対して売掛金(ツケ払い)の名目などで代金を支払わせようと、『好きだよ』『裏切らないで』と誘惑。『風俗で稼げるよね』などとLINEして、金銭を要求していた疑いがかけられています」 「1億円プレイヤー」「年間指名客1400人越え」などを自称していた容疑者。自身のSNSのプロフィールには「ルナカンパニーグループ I’S 代表取締役社長」ともあるが、法人登記を確認したところ、「三浦睦」の名は見当たらない。この男は一体どんなホストだったのか。 “一ノ瀬ハル”の「表の顔」 「源氏名は一ノ瀬ハル。SNSではTikTokでライブ配信をして女性と交流したり、Instagramでホストのリアルを演じる“ショートドラマ”を投稿したりするなど、精力的に活動していた。約12万人登録者がいる『ホスロジ』というホストの裏側に密着するチャンネルがあり、この動画にもよく出演しています。 2018年ごろから茨城県内のホストクラブで働き始め、最近は大手ホストクラブ『ルナカンパニー』が運営する歌舞伎町の店でも不定期で勤務していたようですね」(業界に詳しいライター) 犯行とは裏腹に“善良なホスト”のイメージもあったという。 「『ホスロジ』の動画では、高額を使いたいとぼやく客を『頑張らなくても会えるよ』となだめたり、席についた別のホストが指名客に対して無理やり“高額シャンパン”を入れさせようと強要するのを止めたりなど、“良心的なホスト”であることをアピールしてもいました。また『少ない人数の女の子に依存して売り上げを担保する時代は終わったと思う』などとも発言しています」(同前) だがこれは“表向き”の顔のようだ。実際は女性を粗末に扱う「オラオラ系ホスト」だったと明かすのは、ホストに詳しい白痴さん(Xユーザーネーム pao_pao6666)だ。 “オラオラ営業”の実態「『土浦まで出稼ぎこい!』と……」 「知り合ったのはことし4月ごろです、彼が出勤前のメイク中や、指名の待機中などにやっていたTikTokライブをよく見ていました。ライブはいつも15〜20人くらいしか視聴者がいなかったんで、目についたんでしょうね。コメントしていたら突然、『TikTokのライブ見にきてくれてありがとう』みたいな連絡が来て。 イケメンだし、『ホスラブ(ホストクラブに関する掲示板)』でもけっこう売れてるって知っていたから少し嬉しくて、メッセージのやり取りを始めました。最初の頃は優しかったのですが、LINEの連絡先を交換したら態度が急変して……」 彼女がさらにこう続ける。 「深夜だったんですが、『お店に来て』『終電でもいいから(店に)来い』とか言い始めて……。私は関東に住んでいるのですが、時間も時間だしさすがに渋りました。すると今度は『夜の(仕事)ほうが稼げるよ』『土浦まで出稼ぎにこいよ!』と急にオラつき始めた。実はこの誘いに乗るか、少し考えたんですが結局断ったんですね。 そのあとはもう『ブロックするわ』とか言って一方的にブチ切れですよ。しばらくそんな状態が続いて、次またライブを見にいったら『いつ店くる?』と、何事もなかったかのようにLINEがきた。しつこいし、怖くなってそれから連絡は取ってません」 白痴さんが「人間性がヤバすぎる」という三浦容疑者。彼女はこんな“恐怖体験”もしたという。 「『(自慰行為を)手伝え!』『自撮り送れ!』って性的なLINEが送られてくることがあって。私も悪いんですが、あまりにしつこいので体の一部だけを写して彼に送ったんですね。そのあとも『セックスしにこい』『やらせろ。黙って股開け』とか言い出して、これって何営業なんだろうと思いました。 そういえばやたらと『脚の写真送れ!』とうるさかった。当時は“脚フェチ”なのかなと思っていたんです。でもニュースで事件を知って、こうやって女の子の体を“品定め”して、風俗堕ちさせられるかどうかを確認していたのかな、とか考えて怖くなっちゃいました。私のほかにも、こういうことをやっていたんでしょうね……」 前出の全国紙記者によれば「再逮捕の容疑以外にも余罪が見込まれている」という三浦容疑者。自称1000人を超える指名客のうち一体何人が、彼の過度な「オラオラ営業」の被害者になっていたのだろうか──。