イチロー氏と比較できるのは「ショウヘイだけ」 両者と同僚経験のロハス…語った“素顔”

マーリンズ、ドジャースでプレーする好守ロハスに聞く  今年日本人として初めて米野球殿堂入りを果たし、おなじみの背番号「51」がマリナーズの永久欠番となったイチロー氏。そして今、二刀流の活躍で数々のメジャー史を塗り替え、観る者を驚かせ続けているドジャースの大谷翔平選手。誰もが認める2人の偉大なる選手と一緒にプレーし、その姿を間近に見てきたのが、ドジャースのミゲル・ロハス内野手だ。好守で知られる36歳ベテランが、世界中の注目を一身に集める2人とプレーする日々について語る。  ロハスがイチロー氏とともに戦ったのは2015〜17年の3シーズンだった。2014年オフにヤンキースからFA(フリーエージェント)となったイチロー氏は、若手有望株の集まるマーリンズと1年契約を締結。殿堂入り表彰式典でのスピーチでは「契約するまで名前すら聞いたことのない球団だった」と辛辣ジョークで笑わせたが、当時42歳だったベテランが任されたのは控え選手、そして若手の指南役だった。  ロハスは当時26歳。メジャー定着を模索する若手が目にしたのは、イチロー氏が「毎日先発出場するのと同じ練習と準備を重ねる姿」だった。「試合がある日でもない日でも、常に自分のベストで試合に臨めるよう、能力を鈍らせないための準備を重ねる」姿勢に感化され、「まるで授業を受けているようだった」と振り返る。  イチロー氏を「アイコン(象徴的存在)」と呼び、「野球というスポーツの親善大使」とも称える。故郷ベネズエラでもその人気は絶大で、2004年にシーズン最多262安打を記録した時は近所の友達と興奮しながら見届けたことを覚えているという。2016年に敵地ロッキーズ戦でメジャー通算3000安打を達成した時は、ベネズエラでも「エキサイトな瞬間だった」と明かす。 「みんながその一挙手一投足を気に掛けている」という絶対的スターのイチロー氏だが、ロハスが「イチと比較できる唯一の人物」と指名するのが、現在チームメートとして戦う「ショウヘイ」だ。 ベテラン内野手が「強い確信を持って言える」こと  イチロー氏と大谷が素晴らしい野球選手であることは間違いないが、タイプは少し異なるように見える。両者と一緒に戦った経験を持つロハスは「イチローが有資格1年目で殿堂入りする偉大な選手であることは明らか」と話す一方、大谷については「強い確信を持って言える」と言葉を続ける。 「ショウヘイは今まで一緒にプレーした中でのベストプレーヤーだ。彼と同じように二刀流ができる人はいない。投打成績でともにトップ5入りできる上に、毎年進化し続けている。昨年ドジャース入りしてから走塁を強化すると、50盗塁を超えてきた。50盗塁は至難の業だ。さらには、トミー・ジョン手術から復帰する只中でもホームランを量産するなんて。先日(7月21日)は、投げては100マイル(約161キロ)の剛球で攻め、打ってはセンターへの特大弾でチームをリードしてくれたんだ」  熱のこもった口調で力説するロハスは、大谷を「レベル違いのプレーヤー」だと絶賛。さらには、一緒にプレーしていて楽しい選手であることを「100%断言する!」と話す。 「対戦相手だと、まったく楽しいことなんかない。あの100マイルの剛球と対峙しなければいけないんだから。マウンドでは素晴らしい投手であり、打者としての能力はご存じの通り。チームメートとなった今はただ楽しいだけ。驚いたこともあるんだ。試合よりも普段の方が、断然良い人だということ。その人となりを知ることができて良かったよ」  自身もベテランの域に達し、「先輩たちから学んだレガシーや教えを次の世代に伝えていきたい」と語るロハス。そのレガシーの中には、イチロー氏や大谷の姿を見て感じ取ったことも数多く含まれることだろう。 (佐藤直子 / Naoko Sato)

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