推しのために散財してきた、38歳「貯金ゼロ女性」が急に「言いようのない不安に襲われた」父親からの一言とは

結婚「する」「しない」は自由だが人は必ず歳をとる 多くの方が知っている通り、近年は少子化が社会問題となっており、その根本では未婚化が問題と言われています。もっとも、国立社会保障・人口問題研究所の2021年「出生動向基本調査」によると、現代でも未婚者の8割程度は「いずれ結婚するつもり」という考えです。ただその一方で、「一生結婚するつもりはない」という方も確かに増えてきています。 「結婚するつもりがない」理由は出会いや金銭など人によりますが、最近では「推しの存在」がいるからという声も珍しくありません。「推し活」は趣味の一つと捉えがちですが、当人にとっては心の拠り所的な存在で、その人さえいれば結婚など不要…という声は本当によく聞きます。 8月2日に最終回を迎えたNHKドラマ『ひとりでしにたい』では昨今のこうした風潮を描いています。綾瀬はるか扮する主人公の山口鳴海が、キャリアウーマンだった叔母の孤独死をきっかけに、婚活を始めると宣言するものの、出向してきた同僚に「考えが甘い」と一蹴。 「考えなしに婚活をしても、その後うまくいかない」という一言に撃沈し、ライフプランを真剣に考え始めるストーリーで、真剣に推し活をしている人ならば、必ず当たる壁をコミカルに描いています。 どう生きるかは個人の自由であり、推し活もなんら否定されるものではありません。一方でこのドラマのように、いずれ状況が変わって心変わりしても、理想の環境が結婚によって手に入ることは“まずない”のも現実です。 推し活を長く続けるためにも、なるべく最低限のライフプラン設計だけはしっかりしておくのが賢明で、その上で結婚という選択肢があると知っておくことも重要です。 今回は、精力的に推し活に励んでいた38歳女性が心変わりした事例についてお伝えします。ぜひ最後までお読みいただき、一つの参考にして頂けますと幸いです。 (個人の特定を防ぐため、内容は一部変更しています) 38歳「推し活」に人生を捧げてきた 木村美咲さん〔仮名、以下同〕は、都内の会社に営業職として勤める38歳、年収450万円の独身女性です。長く恋人はいませんが、もともと結婚願望もなく、公私ともに充実した日々を送っていました。 なぜなら、彼女には「推し活」があったから。恋人にフラれて落ち込んでいた時に、推しの存在を知り、その言葉に励まされ、歌に元気づけられたといいます。以後、ライブやツアーには極力すべて参加し、グッズも集め、関係する情報はすべてチェックしていました。 実家近くながら一人暮らしをしており、推しのために仕事にも励んでいた彼女は、「経済的にも精神的にも自立している」と思っており、生き方に確固たる自信も持っていました。 仲間内でも、美咲さんほど推しにお金をかけている人がいなかったため、「自分が一番」という優越感にも浸れ、ますます推し活に励むようになったとのことでした。しかし、借金こそないものの生活費以外の稼ぎをすべて推し活につぎ込んでいたので貯金はゼロ。 そんな美咲さんに、突然の転機が訪れました。彼女の父親が65歳を迎え、退職することとなったのです。そしてそれに伴い、今後はあまり支えてやれないと言われてしまいます。 じつは、自立していると言いながらも、ピンチの時に両親からお小遣いや、食べ物を分けてもらっていたのです。しかし、これらは美咲さんにとっては些細な問題で、本当の問題は次の言葉にありました。 「結婚しないならしっかり自分で老後資金を貯金しときなさい」 今までも何かと結婚しなさい、貯金しなさい、と口うるさく言われ、都度スルーしていましたが、この時は妙に虚を突かれたと言います。まさにこれから、年金とこれまで貯めた老後資金頼りの生活になる親だからこその重みだったのかもしれません。 さらに、この父親の言葉で周囲のことを連想しハッとします。じつは最近、推し仲間が減ってきていたのです。その多くはまさに結婚を機に疎遠になった友人たちで、その度に結婚を遠ざけ、自分だけは独りになっても生涯推し活を続ける決意を固め、結婚や老後資金のことは考えないようにしていたと振り返ります。 彼女にとって、推しのために使うお金は「思いのバロメーター」。だからこそ使えるお金の全額を使ってきたわけであり、貯金に回すのはそれだけ思いを失うと思っていたからです。しかし実際に退職する親を見て、もし自分にこの時にまとまった貯金がなかったらと思うと、言いようのない不安に襲われたと言います。 どう生きるにしても相応の老後資金は必要 冒頭でも触れた通り、今やどう生きるかは個人の自由です。結婚するかどうかもですし、どんな趣味を持つか、どうお金を使うかも自由といえます。ただ、自由の裏側にある「自己責任」についても十分な理解が必要です。 どのような人生を歩もうと、人間誰でも必ず老いますし、最終的に働くのが困難になりますから、どうしても老後資金だけは必要になります。しかも老後資金の必要額は個人差があるものの、一般的には数千万円が必要です。以前には老後資金2000万円問題などが取り沙汰されていましたが、今後ますます物価の値上がりが予測される日本で、足りないほどに老後も働くか、困窮生活が待ち受けています。 しかしも貯金が必要なのは老後だけではありません。未婚者ならそれこそ婚活・結婚資金が必要になるかもしれませんし、最近ではリストラに遭ったり、うつ病で働けなくなったりといった話もよく聞きます。これらは年齢が高まるほどにありがちですから、まずは最低限の生活防衛として1年分の生活費(300〜500万円ほど)を一つの目安に、常に最低限の貯金だけは心がけておきましょう。 それにしても美咲さんは、これからどうするのでしょうか…? 続きは<【後編】「働けなくなったらどうしよう」…推しに人生を捧げた、38歳「貯金ゼロ女性」が「言いようのない不安」から抜け出せたきっかけとは>にてご確認ください。 【つづきを読む】「働けなくなったらどうしよう」…推しに人生を捧げた、38歳「貯金ゼロ女性」が「言いようのない不安」から抜け出せたきっかけとは

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