「いつ海外へ行くのか」「まだ日本にいる」…なぜ「Number_i」は揶揄され続けるのか、彼らが活躍するとSNSが荒れる”3つの理由”

まもなくデビュー2年で増す存在感 このところ平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太の3人組グループ・Number_iの話題を目にする機会が続いている。 7作目の新曲『未確認領域』が20日発表の「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」で1位を獲得。しかも初週ダウンロード数は今年度2位で、2月にリリースした今年度1位の『GOD_i』と合わせてワンツー独占になるという。 また、同日発表のBillboard JAPAN総合ソング・チャート「JAPAN Hot 100」、13日発表の「日米iTunesミュージックビデオ総合ランキング」でも1位を獲得したことなどが報じられた。 16日夜には、密着特番『NHK MUSIC SPECIAL Number_i 〜唯一無二の挑戦 世界へ〜』で2度にわたるアメリカでのフェスに参加した姿を放送。さらに22日夜には『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にも出演した。 その他でも、15日未明に『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)に初登場してXのトレンドをにぎわせるなど、2023年10月の結成からまもなく2年を迎える今、存在感が増しているのは間違いないだろう。 しかし、彼らの名前が表に出ると応援や称賛に混じって必ずと言っていいほどアンチの声が発生する。「いつ海外に行くのか」「けっきょく日本にいるじゃないか」「この新曲も意味がわからない」などと揶揄するようなコメントがあがり、彼らのファンが怒りの声をあげるというケースが続いていた。 なかにはNumber_iのファンになりすまして「まだ海外に行かないの?」「もうファンをやめる」などとネット上に書き込むなどの不穏な動きも噂されている。なぜ彼らをめぐる動きはこれほどに荒れてしまうのか。 ファンとアンチの齟齬と攻防 まずあげておかなければいけないのは、Number_iの海外進出に関する齟齬のようなものがあること。 前述したようにNumber_iが話題になるたびに「早く海外へ行け」などの声があがるが、ファンたちは「彼ら自身が『世界で活躍する』などと宣言したことはない」「海外での活躍が目標だったのはKing & PrinceでNumber_iではない」とみなしているという。 さらに「彼らは今、日本でやりたい音楽とパフォーマンスを固めながら、海外の人々にも聴いてもらうための足がかりをつかもうと動きはじめていて、自分たちのためにもファンのためにも無理に急ごうとしていない」という解釈で信頼関係を築こうとしている。 しかし、ジャニーズ事務所とKing & Princeの辞め方に対して今も不満を抱えている人々も少なくない。そんな人々がアンチとなり、「あんな後足で砂をかけるような辞め方をしたのなら早く海外へ行け」というニュアンスの声をあげている。 ファンとアンチ、両者のコメントからうかがえるのは、「キンプリとしての目標を失ったから辞めた」と「海外進出するためにジャニーズとキンプリを辞めた」、「まだ海外の人に聴いてほしいという段階」と「どうしても海外へ行きたいのではないのか」というニュアンスの齟齬。アンチにしてみれば「あれだけのことを言って辞めたからには」という経緯から、「すぐにでも全力で実現させるべき」という感覚なのかもしれないが、ファンは「そこまでは言っていないし、すぐに海外でフル活動するのは難しい」と感じているのではないか。 問題は単なる齟齬で終わらず、強烈な対立構図になってしまったこと。もちろんすべてではないが、現King & PrinceのファンだけでなくSTARTOのグループを推しているファンも含め、Number_iや所属事務所のTOBEに対する反発は大きい。さらにNumber_iのファンにも防衛本能なのか、STARTOのグループやそのファンを攻撃するような人がいるという。 もともと「ジャニーズ時代から所属アイドルのファンたちは他事務所のファンよりも圧倒的にネット上での発信力がある」と言われていた。その発信力が束になってNumber_iに向かっているのならアンチの声が大きくなるのは当然かもしれない。 ヒップホップへの尊重と反発 もう1つ見逃せないのは、彼らの音楽に対する齟齬。 結成当初、平野は「もっと振り切ったものをやっていって、その中で自分達らしさを見つけて、気づいたら口ずさんじゃってるような音楽を作っていきたい」などと語っていた。 さらに今回の密着特番では「『聞いてもらう人を驚かせられるような楽曲って何だろう?』ってなった時に“そっちの方向”に行きましたね」などと語り、神宮寺が“そっちの方向”をヒップホップであることを告白。岸も「自分たちの好きなことだったり、好きな世界観だったり、いい意味で媚を売らずに自分達を信じて出していっている」などと思い描いたものが実現できている手応えを語っていた。 ファンたちはそんな彼らのやりたい音楽を好意的に受け止めているのだろう。また、ファンたちは「多くの人々に聴いてほしいけど、ヒットを狙いにいかない」という彼らのスタンスを知り、尊重している。 しかしアンチたちは「何を歌っているのかわからない」「同じような曲ばかりと感じる」「よさがまったくわからない」などと彼らの楽曲をバッサリ斬り捨ててしまう。ただこれは彼らがヒップホップで振り切ろうとしている以上、ジャニーズやSTARTOのアイドル路線が好きな人々にフィットしないのは当然だろう。 Number_iとしては、できればKing & Prince時代のファンにも楽しんでほしいが、それが難しい人がいることも承知であり、だからこそ新たなファン層を獲得していくこと。しかも海外の人々も含むファンを獲得していくことが求められている。 ただ、発信力が強大なSTARTOグループのファンたちに隠れて見落とされがちだが、ネット上には「Number_iになってからのファンです」「3人の顔ではなく曲とダンスがいい」などの新規ファンによるコメントも多い。しかもコメントを読んでいくと、さまざまな年齢層の男性もいてファン層の変化を感じさせられる。 そして気になる海外のファンだが、2度のアメリカ音楽フェス出演や世界的アーティストのジャクソン・ワンとのコラボなどもあってジワジワと増えているという。NHKの密着特番でも現地観客のリアクションが徐々に大きくなっていく様子が見られたが、海外でのストリーミング実績も含めて、地道な活動で足がかりを作っているという現在地点がうかがえた。 リリースとプロモーションの違い 現在もCDの販売枚数が重要指標として扱われる日本ではSTARTOのグループが強く、特にSnow Manの実績は圧倒的なものがある。現在のKing & Prince、SiXTONES、timelesz、なにわ男子、Aぇ!groupなども含め、多少の好き嫌いはあっても国内セールスにおける最高峰の存在であることは間違いない。 一方、Number_iは基本的にCDの店頭販売やタイアップをほとんど行わないため、他の国内アーティストと比べられると「売れていない」というイメージを持たれやすいという。ストリーミングで勝負し、オールドメディアに頼らないことなども含め、リリースやプロモーションに対する独自のスタンスがファンとアンチが対立する要素の1つとなっている。 客観的に見れば、「国内重視で活動していくのか」、それとも「国内と世界の両方を意識して活動するのか」という姿勢の違いだけなのかもしれない。しかし、そんな姿勢の違いに前述した辞め方に関する感情論が加わることで、強烈な対立につながってしまった感がある。 それぞれの言い分は理解できるものの、ファンでもない人にしてみれば「売れているかもしれないが、どちらも知っている曲がない」のが正直なところだろう。実際、ネット上には互いが「荒らした、荒らされた」「ケンカを売った、売られた」などと叩き合う様子を見て引いてしまう人の声も散見される。 もちろんSTARTOグループのファンたちの中にも、まったく別の道を行こうとするNumber_iを尊重している人もいるが、その声はボリュームの大きいアンチにかき消されているように見えてしまう。 微妙な英語力はネックになるのか 最後にNumber_iの海外進出についてふれておくと、その活動スタンスから日本人アーティストの海外進出における試金石のような存在になれるのではないか。 その歩みは決して早くはないものの、もし「日本よりも先に海外で火がつき、それが国内のライト層にも届く」という形に持ち込めれば、他の日本人アーティストにも大きな影響を与えるだろう。 よく言われる“英語力”に関しては、それほど気にしすぎなくてもいいのかもしれない。密着特番ではアイスクリームのオーダーさえうまくできないシーンがあったが、会話よりも発音に特化したレッスンを続けていけば大きな障害にはならないのではないか。 楽曲も「サビが英語でそこが受け入れられたら日本語を含む歌詞でも海外で通用する」とみられているだけに、英語力はツッコまれやすいところではあるが、彼らの海外進出を阻むものではないように見える。 彼らはアメリカでのフェス出演で「完全アウェー」の環境を楽しむような姿を見せていたが、来年あたりにどんな動きを見せていくのか。すでに、「歌もダンスもラップもこなし、ヒップホップにこだわるアイドル」という彼らの立ち位置に注目している海外のファンがいることもあって、彼らに注目している業界人は多いはずだ。 【永瀬廉熱愛スクープ】国民的アイドル候補から失速の「King & Prince」…人気上昇中の「Snow Man」「timelesz」との決定的な違い

もっと
Recommendations

【 浜崎あゆみ 】 「本気の人間が集まり全力でエンターテイメントするとこうなるのか、、、と早くも感動して泣きそう」 「2025年のa-nationどうかお見逃しなく!!!!」

浜崎あゆみさんが自身のインスタグラムを更新。夏フェス「a-nation 20…

奥入瀬渓流の遊歩道、6割超が通行不能…紅葉シーズンまでの全面復旧は「おそらく難しい」

19日からの大雨被害について、青森県は23日、県内有数の観光地…

【難読漢字】「迸る」って読めますか? 小説や詩でよく使われる、情景豊かな言葉

あなたは読めますか?突然ですが、「迸る」という漢字読めますか?小…

【難読漢字】「統べる」って読めますか? 難しそうな言葉だけど、意味を知ると意外と身近な存在です!

あなたは読めますか?突然ですが、「統べる」という漢字読めますか?…

「紛争地で平和を創る」テロ・紛争解決スペシャリスト永井陽右氏が描く2030年【Style2030】

本日の賢者は、テロと紛争の解決を目指し活動する永井陽右氏。永井氏…

「まずい」発言の上越市長、謙信公祭で三田米PR…三田市長と来場者に振る舞い「評価の回復に努めたい」

新潟県上越市の中川幹太市長は23日、同市内で開かれた「謙信公祭…

米国防総省 今春以降、ウクライナの米国製長距離ミサイル使用を制限 ロシアとの和平協議に配慮 米報道

ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、今年の春以降、ウクライナがアメリ…

大人も夢中「トレカゲーム」…オンラインにはない表情を見ながらの駆け引き、キャラの「推し活」も

ゲームやアニメのキャラクターが描かれたトレーディングカード(ト…

クルマが汚れました。「台所の洗剤」で洗車をすれば節約じゃ…←アリ!? 実は「カーシャンプーと成分は近い」も明確な違いが

家にあるものを使いたい気持ち、わかりますクルマは走れば走るほど…

【 Number_i・岸優太 】 「これもわんちゃん見てくださーい!!」 「未確認領域」オフショット公開 平野紫耀&神宮寺勇太との3ショットも

Number_iの岸優太さんが、自身のインスタグラムを更新。9月22日に発売…

loading...