2025年8月下旬、「チケットぴあ」で購入したときの各種手数料が段階的に値上げされているのではないかと訴える投稿がX上で注目、拡散した。また、主要チケット販売サイトの手数料が高すぎるという声が相次ぐなど、SNSで大きな話題となった。 だが、「チケットぴあ」の運営会社は、24年10月からの手数料値上げを伝える発表で、料金の改定は06年以降初めてだとしている。J-CASTニュースは同社広報室を取材し、各種手数料の内容や、値上げに関する事実関係などを詳しく聞いた。 24年10月まで「当社の意向で改定(値上げ)をした事実はありません」 「チケットぴあ」を運営するぴあ(東京都渋谷区)の広報室は25年8月28日、各種手数料の値上げについて、24年10月まで「当社の意向で改定(値上げ)をした事実はありません」と取材に説明した。 広報室によれば、各種手数料の体系が確立したのが06年。その後、24年10月に初めて値上げした。それまでは、14年と19年の消費税増税に伴う手数料の変更を除いて、同社は値上げしていないという。 06年以前の各種手数料はどうだったのか。ぴあがインターネット販売を開始した99年12月から「システム利用料」は発生していた。その後、ネットワークの拡大や販売方法の多様化に伴い、「決済手数料」や「発券手数料」、現在「特別販売利用料」と呼ばれる手数料が順次導入されて、06年に各種手数料の体系が確立されたという。 24年10月に値上げしたのは、「システム利用料」と「発券手数料」、「決済手数料」の3つだ。「システム利用料」は110円(税込、以下同)、「発券手数料」は55円上がった。「決済手数料」は支払い方法によって異なるが、33円または110円値上がりしている。 「チケットぴあ」で発生する手数料は合計5つ 「チケットぴあ」で発生する各種手数料についても詳しく聞いた。 広報室によれば、「システム利用料」と「発券手数料」の2つは請求される。一方、「決済手数料」と「特別販売手数料」と「配送手数料」の3つは、請求される場合とされない場合がある。 どういうことか。「一般販売」を例に説明する。 このチケット購入では、先述した2つの手数料(「システム利用料」「発券手数料」)に加えて「決済手数料」がかかる。「決済手数料」として、セブン-イレブンとファミリーマート、そしてイーコンテクストでの支払いは330円請求される。「後払い」でも手数料が発生する。しかし、クレジットカードだけは「決済手数料」がかからず無料になる。 より具体的に言えば、「一般販売」でチケットを購入した場合、システム利用料330円に発券手数料165円、それからセブン-イレブンなどでの支払い330円で、合計金額は825円だ(後払いでの決済だと別)。クレジットカード支払いであれば495円になる。 システム利用料、発券手数料、決済手数料、特別販売利用料とは? では、これらの手数料はどのような内容なのか。また、請求される理由は何か。 「システム利用料」は、「チケットぴあ」のシステムの利用料のこと。課金理由は、「チケット販売全体に関わるシステムの運用や開発、サービスの維持、セキュリティ強化の費用」だと広報室は説明する。これは、一律330円かかる。 「発券手数料」は、チケット発券や電子チケット発行のときに生じる利用料のこと。課金理由は、提携しているコンビニや電子チケット運営会社など取引先に支払う手数料や、特殊用紙代、流通コスト、チケットの発券・発行に関わるシステムやサービスの運用費としてだという。これは、一律165円かかる。 「決済手数料」は、チケット代支払い時にかかる収納代行サービスの手数料のこと。課金理由は、コンビニやイーコンテクストなどに支払う手数料や、通信コスト、チケット代金決済に関わるシステムやサービスの運用費だとする。これは支払い方法で異なる。 最後に、「特別販売利用料」とは、一般発売より早くチケットを入手できる先行販売サービスの利用時にかかる手数料のこと。課金理由について、広報室は次のように説明する。 「販売プランに合わせた設定費、抽選システムの運用・管理費、先行販売作業の運用費・人件費など、特別な販売方法に向けた通常とは異なる運用コストとして。そのため、興行・公演によって異なります」 SNSでは、この「特別販売利用料」を疑問視する声も上がっていた。ぴあ広報室は、「主催者様との取引条件や興行の規模、それに伴う運用コストによって、興行ごとに金額が異なります」と説明している。