【たった1年で原点回帰】話題にならない『24時間テレビ』に旧ジャニーズが戻った「切実な理由」と批判されても続ける日本テレビの使命感

なぜ放送目前でも話題にならないのか 30日から31日にかけて今年の『24時間テレビ48』(日本テレビ系)が放送される。 しかし、猛暑日の連続記録更新、WBCの地上波放送なし、『ダウンタウンチャンネル(仮)』の始動などが報じられてさまざまな声が飛び交う中、年に一度の大型イベントである同番組の話題はあまり聞こえてこない。なぜこれほど話題にならないのか。 多くの人が考えるのは、番組を取り巻くここ数年の問題だろう。実際、募金の着服、長年メインパーソナリティーに据えてきた旧ジャニーズ事務所の騒動、猛暑の中でマラソンの続行、昨年の台風直撃でのイベント強行などの問題が次々に浮上していた。もともと長年にわたる「感動ポルノ」「商業主義」などの批判もあっただけに、そのイメージはチャリティー番組とは思えないレベルまで悪化しているのかもしれない。 だからなのか、今年の放送は日本テレビ自身、大々的なPRを控えているように見えてしまう。バラエティでの番宣は散発的で押しの強さは感じさせず、PRと言えば5分程度のミニ番組ばかり。そこでも視聴率を上げるために放送内容を明かすのではなく不正対策を紹介するなど“守り”のPRが目立っていた。 どうあっても一定の批判は避けられそうにない状況の中、日本テレビと制作サイドにとって今年の『24時間テレビ』にはどんな勝算があるのか。さまざまな背景と放送内容を掘り下げていく。 たった1年で旧ジャニ重用に戻る 制作発表会見をはじめ、今年の『24時間テレビ』を取り巻く局内外の動きを見ていると、「放送前に批判を集めないように」というムードが感じられる。やはりまだ前述した問題が記憶に新しい中、スポンサーや出演者への悪影響を避けためにできるだけ波風を立てたくないのではないか。 それと同時に感じられたのは、「それほどPRしなくても結果を残せる」という番組ブランドへの自信。関係者と話していると、1978年から47年にわたって放送を続けてきただけに「固定の視聴者層がいて、これまでと同等レベルの内容を届けられれば、夏の風物詩として見てもらえるのでは」というマーケティング上の手応えがうかがえる。 そして大々的なPRをしないもう1つの理由として業界内で噂されているのは、旧ジャニーズ事務所のタレントを再び重要なポジションに据えたこと。昨年、『24時間テレビ』は旧ジャニーズ事務所のタレントが務めてきた“メインパーソナリティー”を取りやめたが、今年は“チャリティーパートナー”として復活させ、7人を起用したものの、その筆頭にKing & Princeを起用した。さらに“チャリティーランナー”にもSUPER EIGHTの横山裕を起用している。 これらが発表されたときネット上には「また旧ジャニーズか」「たった1年で戻すとは」「懲りないな」などの批判が多くを占めていた。もちろんKing & Princeや横山裕のファンは喜びの声をあげていたが、少なくともこの件に関しては厳しい目を向けている人が多いように見える。 「日テレはどうしても旧ジャニーズが必要なのか?」「またズブズブの関係を続けるつもりなのか?」などの厳しい声もあるが、これについては否定できないのではないか。 ただもう少し正確に言うと、「日本テレビはSTARTOの所属タレントだけでなく、彼らのファンたちに頼っている」と言ったほうがいいだろう。実際、番組をリアルタイムで見て、SNSにコメントを書き、配信でも見て、募金もするなど、ファンたちの“推し力”は突出したものがある。 7人の「パートナー」に見せ場を確保 これまで毎年異なる所属タレントがメインパーソナリティーを務めてきたが、彼らのファンたちは「自分の推しに華を持たせるために、恥をかかせないために」「先輩や後輩のグループに数字で負けないように」と結束して番組を盛り上げてきた。ファンたちの熱気と数字への貢献は他事務所のタレントとは一線を画すものがあり、旧ジャニーズ事務所時代からの伝統として現在のSTARTOにも受け継がれている。 日本テレビとしてはSTARTOの人気筆頭であるSnow ManやSiXTONESらを継続起用するためにも、『24時間テレビ』で同事務所との関係性を深めておきたいところだろう。また、チャリティーパートナーに志尊淳、長嶋一茂、浜辺美波、氷川きよし、やす子を加えたのは、King & Princeだけに批判が向かないための配慮にも見える。 特筆すべきはSTARTOの所属タレント起用だけでなく、その他でも視聴率や募金の確保に向けた策が打たれていること。今回のコンテンツを見ていくと、それらの狙いが見えてくる。 今回の主なコンテンツは、「横山裕のチャリティーマラソン」「永瀬廉が目や耳に障がいがある子どもたちと作る花火大会」「郄橋海人のボーダーレスLIVE『We are the No Borders!!』」「志尊淳と余命宣告を受けた27歳の新米パパ」「浜辺美波は地元・石川の能登半島へ。200年以上続くキリコ祭り復活に密着」「氷川きよしと歌おう!生合唱プロジェクト」「長嶋一茂&球界レジェンド軍団のチャリティーホームラン中継」。7人のチャリティーパートナーにはそれぞれメイン級のコンテンツが用意され、見せ場が確保されている。 その他の企画でネット上を賑わせそうなのは、「主演・芦田愛菜が黒柳徹子を演じるスペシャルドラマ『トットの欠落青春記』」「イモトが義足の少女と北アルプス絶景の山頂へ」「あのちゃんが不登校の子どもたちが暮らす離島のフリースクールへ」あたりか。 さらに「能登に届け‼高校生と仲間由紀恵が挑む書道ライブ」「名優・西田敏行最後の1年&知られざる家族の絆をドラマ化」「難病に負けない‼星野真里・娘10歳はじめての大冒険」「乃木坂×目が不自由な少女のピアノ連弾で届けるメッセージ」など、いかにも『24時間テレビ』らしい企画が予定されている。 また、レギュラー番組の特別版では「相葉雅紀×ヒロミ×サンシャイン池崎×椎名桔平の保護犬緊急レスキュー」「深夜の生しゃべくりが6年ぶりに完全復活」「『上田と女が吠える夜』インターナショナル」「『オモウマい店』特別編」「『笑ってコラえて!ダーツの旅」「笑点」などを放送。これらは全体の視聴率アップをはかるコンテンツなのだろう。 世間からの逆風が気にならない理由 テーマの「あなたのことを教えて」こそピンと来ないものの、スペシャルドラマの顔に芦田愛菜を据えるなど、好感度の高い人気者とチャリティーの背景があるタレントを例年以上にそろえたことに日本テレビの勝算を感じさせられる。 弟が児童養護施設でお世話になった過去を明かし、「ハッキリと走る理由がある」「マジで俺、走る意味あるやん」と断言した横山裕、『名探偵コナン』の青山剛昌がデザインしたチャリTシャツ、防災士の資格を持つ水卜麻美の防災グッズなども含め、日本テレビは「これくらいやれば一定の視聴率と募金額を得られるのではないか」とみているのではないか。 ちなみに昨年の寄付金は15億8955万4167円であり、あらためて金額の大きさに驚かされる。その主な使い道は、福祉、環境保護、災害復興の支援と明かされているが、これらの現場から感謝の声を得ている日本テレビと系列局の局員には「続けていかなければいけない」という使命感がある。 また、『24時間テレビ』は日本テレビ局内だけでなく系列局との結束をはかる年に一度の貴重な機会。特に系列局にとって『24時間テレビ』は地元で存在感を示し、親近感を与える貴重な機会となってきた。「社会貢献への使命感、局内と系列局の結束アップ、そして高視聴率を獲得できるのであれば、多少の批判を受けても、放送する価値はかなり高い」のが本音だろう。 その意味で「愛は地球を救うのか?」という自虐混じりのテーマを掲げた「昨年が最大の危機だった」という認識なのかもしれない。放送直前には、遅くて強い台風の直撃危機を経験してギリギリの対応を迫られただけに、一部の人々による逆風くらいなら気にしていないようにすら見える。 今年も例年同様のシーンが繰り返され、ネット上に批判の声があがり、それでもマラソンのゴール直前には高視聴率を獲得する……賛否はあってもこの番組が夏の風物詩であることは変わらないのではないか。 【熱愛報道】浜辺美波と永瀬廉は「24時間テレビ」でどう扱われるか…!番組スタッフが計画している「意外な撮り方」

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