カーペンターズ「雨の日と月曜日は」など数々のヒット曲で知られ、５月１７日に８４歳で死去した米作曲家、ロジャー・ニコルス。 彼の生前から構想されていた日本独自企画のＣＤ２枚組み「ロジャー・ニコルス・ソングブック」（ソニー）＝写真＝がこのほど発売された。 １９６８年、友人兄妹とのバンドで出した「ロジャー・ニコルス＆ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ」は、当時はあまり注目されなかったが、８０年代に日本でＣＤ化されたところ話題を呼び、いわゆる「渋谷系」ミュージシャンにも影響を与えた。ポール・ウィリアムスとのコンビでカーペンターズ「愛のプレリュード」など、様々な名曲が生まれた。 今作は、ニコルスと公私ともに交流があったアンソロジスト（編纂者（へんさんしゃ））の濱田郄志（たかゆき）が監修・解説を担当。ニコルス本人も選曲に関わり、ニーナ・ショウが歌う世界初ＣＤ化の「ラヴ・ソー・ファイン」や、アンディ・ウィリアムス版「愛のプレリュード」、森山良子が歌った「変わらぬ心」など４２曲を収録している。 制作のきっかけは、別の作品集を手にしたニコルスが「作品がまとまってうれしいけれど（中略）私はほかにももっといい曲を書いているのにね」とこぼした一言だったという。亡くなる１２日前、ＣＤの購入者向けに「ありがとう、ありがとう、ありがとう。あなたは、私の忠実なファンです。私の音楽に対する熱意に心から感謝します」とメッセージを寄せていた。
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